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日本株

アクシージア Research Memo(5):中国ECの売上構成比7割超。中国市場で勝ち抜くため独自の強みを持つ(2)


*15:35JST アクシージア Research Memo(5):中国ECの売上構成比7割超。中国市場で勝ち抜くため独自の強みを持つ(2)
■事業内容

3. ビジネスモデル
アクシージア
4936のビジネスモデルは中国市場に最適化している。そのプロセスは、(1) 製品開発、(2) 製造、(3) 販売、(4) アフターサポートの4段階に分かれており、それぞれのプロセスで特長がある。

(1) 製品開発
「Tmall」との戦略的連携や「Taobao」等でのテストマーケティング(KOL:key opinion leaderや現地サロン経由)などにより、消費者のニーズをタイムリーに入手できる。同社では、これらのニーズの中から年間200に及ぶコンセプトを立案し、試作や品質チェックを繰り返しながら20前後のアイテムを量産化する。ECチャネルでは市場での評価を早期に確認でき、製品改廃のタイミングも早い。このようなハイペースのリリースサイクルは、同社がヒーロープロダクツを継続して生み出し、育てることができる要因と言えよう。一例を挙げると、主力製品の1つである「AGドリンク」は2016年の発売以来5回リニューアルをしており、顧客の声を反映するサイクルの速さがわかる。また、処方開発や容器開発、許認可確認や薬事など、化粧品開発に必要な機能をすべて内製している点も同社の強みとなっている。なお、ユイット・ラボラトリーズの子会社化を契機に、R&D※の強化を計画している。

※Research & Developmentの略で、研究開発のこと。


(2) 製造
中国で高く支持されているMade In Japanブランドを重視し、日本企業に製造を委託し、自社工場生産レベルの高い品質管理基準を徹底している。一方で、ユイット・ラボラトリーズの子会社化により製造の一部を内製化することで、製造ノウハウ取得のほか、コスト削減を見込んでいる。

(3) 販売
オンラインとオフライン(サロン向け高額品が主体)を並行して進め、ブランドの維持に寄与している。販売チャネルや販売促進においては、「Tmall」を中心としたトップダウン型と「Taobao」や「RED」などを活用したボトムアップ型の両面でのプロモーションにノウハウが蓄積されている。

(4) アフターサポート
充実したカスタマーサービスが各チャネルで評価されている。中国市場では模造品、横流し、不当廉価販売への対策が求められるが、同社ではブランド維持の取り組みとして、全製品にQRコードのセキュリティラベルの貼り付け及びナンバリングを行うことで購入者が正規品を確認でき、流通時の問題に即時に対応できる体制を整備している。

4. 強み
同社の強みは、中国市場を主なターゲットとし、中国人の嗜好性を取り入れた製品開発を行い、中・高価格帯製品もECで販売できるという中国の特性を踏まえ、各チャネルを複合的に活用して販促支援及び販売を行っている点にある。同社は中国に特化することによって、日系企業に対して優位性を築いてきたと言える。

中国独自の承認制度に対しても強みを発揮している。中国市場はNMPAの認証など独自の承認制度があり、これが参入障壁になっていると言われる。これに対して、同社ではNMPA認可成分・処方を重視した商品設計をしている。この結果、中国向け展開製品におけるNMPA登録比率は82%(2022年4月末現在)、直近2年間の承認比率100%(一般には20~30%)、平均申請期間3ヶ月(一般的には6ヶ月)と、スムーズに承認を取得している。なお、NMPA承認がない商品を中国市場で販売することは可能ではあるが、広告宣伝に制約があることから、EC店舗では取り扱いにくい。

また、中国ECにおけるマーケティンでは、「トップダウンマーケティング」と「ボトムアップマーケティング」のそれぞれに属する複数の主要プラットフォームを使い分けながら、双方向マーケティングの相乗効果によって、広告宣伝費をコントロールして売上拡大に成功した。「トップダウンマーケティング」では「Tmall」を主に活用し、有名女優などを起用した広告を掲載することで、ブランド醸成や認知度拡大を狙う。なお、同社の取り組みが「Tmall」からも評価され、2020年には戦略的提携を締結している。これにより、「Tmall」のビッグデータを活用したニーズの把握や販促施策が実施できるようになった。

一方、「ボトムアップマーケティング」では「Taobao」や「RED」といった口コミサイト・CtoCサイトにおいて、インフルエンサー・KOLのネットワークが構築されている。「Taobao」では600人を超えるインフルエンサー・KOLまたは店舗とのネットワークがあり、各人各店舗が数万から100万人のエンドユーザーを抱えている。早くからインフルエンサー・KOLの価値に着目し育ててきたことが現在の同社のブランド認知につながっていると言える。さらに、2022年7月期には「Douyin」「京東(JD.com)」(以下、JD.com)「Kuaishou」に旗艦店を出店し、新たなプラットフォームの開拓を開始した。特に、「Douyin」及び「Kuaishou」は若年層中心に販売チャネルとしての存在感が増しており、口コミやブランド認知向上に加え、ライブ配信機能による販売も期待できる。中国ECプラットフォームはアリババグループを中心に発展してきたが、直近は多様化が進行している。チャネルの変化に機敏に対応できる点も同社の強みと言えるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)


《NS》

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