日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(64)=会社法の特別背任罪などで追起訴=が自ら使途を決められる日産の積立金から、被告が特に重視していたサウジアラビア人の知人側やオマーン、レバノンの販売代理店のほか、アラブ首長国連邦(UAE)やカタールの代理店にも「奨励金」名目で支出していたことが12日、日産関係者への取材で分かった。日産社内では、3カ国への資金提供が注目されないよう「カムフラージュに使われた可能性もある」との指摘が出ていた。
東京地検特捜部は各国への捜査共助を要請しており、中東への支出の実態解明を進めている。
【共同通信】