夫婦別姓を認めない民法や戸籍法の規定は憲法が禁じる「信条による差別」に当たるとして、広島市の女性医師(64)が国に50万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁(横溝邦彦裁判長)は16日、憲法違反には当たらないとして請求を棄却した一審広島地裁判決を支持し、原告側控訴を棄却した。
横溝裁判長は判決理由で「制度変更に当たっては慎重な検討が必要。夫婦同姓には一定の意義がある」と指摘。「規定が結婚を不当に制約しているとまでは言えない」とした。
国連女子差別撤廃委員会から勧告が出ていることを踏まえ「国会には真摯な議論が期待されている」と付言した。
【共同通信】