[東京 26日 ロイター] ミクシィ(2121.T)の笠原健治社長は26日、ロイターとのインタビューで、今後2―4年で会員数を3000万人に拡大していきたいとの意向を示した。2009年6月末の会員数は1741万人。
従来までの日記だけでなく、ゲームや学習ソフトを提供することで会員のサイト利用を活性化させるほか、知人からの招待がなくても登録できる制度に移行することで、新規会員数の増加を図っていくという。
同社は24日から、交流サイト(SNS)「mixi(ミクシィ)」において外部の業者が開発したゲームや学習ソフトなどのコンテンツ(ソーシャルアプリ)を利用できる「ミクシィアプリ」の新サービスを開始。アプリの開発は、ミクシィを通じた広告や課金サービスの展開をねらって、6300を超える業者と個人が登録した。ソニー(6758.T)やニコン(7731.T)、ヤフー(4689.T)など大手企業を含む法人登録は5000社程度にのぼる。会員が利用できるアプリは約130個でスタートしたが、26日には150個以上に拡大。サービス開始前のテスト版で900個を超えていたため、今後はさらに増えていくとみられている。
外部業者のアプリ開発について、笠原社長は「誰がいつどんなものを出してくるか分からない」としたが「大事なのは楽しくて便利なものが出てくるかどうか。それができるのは大手企業とは限らない。来年中には日記に並ぶだけのキラーコンテンツが10―20は出てくればいい」と述べた。キラーコンテンツの登場によって利用が拡大し、月間数十億単位のページビュー(PV)の獲得を期待しているという。ミクシィ全体の6月の月間PVは、日記を中心に153億(モバイル111億・PC42億)。今後は、アプリの利用によるPVの上乗せ効果は大きいという。
ミクシィアプリは24日のパソコン版に続いて、9月下旬に携帯版を開始する予定で、10月中には携帯版アプリのユーザー課金サービスを始める。アプリに掲載する広告やユーザー課金は、ミクシィと開発業者が按分する方式が原則。笠原社長は、アプリにかかる今期の売上高は2―3億円程度とみているが、今後の増収ペースは「ゆっくりだろう」とし、本格的に収益に貢献してくるのは「来年か再来年以降になる」と述べた。
同社は、今期はアプリの立ち上げにあたってテレビCMなどを検討しており、SNSの広告・宣伝費を3億円計上する見通し。前年の広告・宣伝費は求人広告サイトで1.7億円にとどまっていた。同社の今期業績予想は、アプリ開始にあたる投資が先行し、売上高は7.9%増の130億円、経常利益が15.5%減の32億円で増収減益となっている。
<会員の年齢分布、日本人口並みを目指す>
また、10月以降には会員からの招待不要でサイトを利用できる登録制の仕組みを導入する。6月末の会員の年齢層は20代が54%を占めているが、笠原社長は「今後は30代、40代にも入ってもらうきっかけを作っていく」と述べた。35歳以上の比率は19%にとどまっているが、今後は、招待不要の会員登録のほか、ビジネスや家族で使えるアプリを展開することで「将来的には日本の人口分布と同じ構成の会員比率にしたい」という。
中国への事業展開は08年5月に現地法人を設立し、SNSの「蜜秀(Mixiu)」を開設した。09年3月期に売り上げは立たなかったが、5月には会員数が20万人を地突破。笠原社長は「まだまだこれからの段階だが、まずはメディアとして離陸することを目指す」とし、今期の売り上げは「多少」と述べるにとどめた。
06年9月の上場から配当の実績はない。笠原社長は「投資に必要な資金や利益の出方によって柔軟に検討していく」という。株式分割は07年6月末を最後に実施していないが「東証は株価50万円以下を推奨しているので、随時、検討していきたい」と述べた。
(ロイター日本語ニュース 村井 令二)