[香港/上海 28日 ロイター] 28日の中国・香港株式市場は、ともに続落した。中国市場は銀行株中心に急落。8月の国内銀行の融資が大幅に減少する可能性があるとの見方から、株式市場への資金流入が減少するとの観測が高まった。
関係筋がロイターに明らかにしたところによると、中国の銀行監督当局は国内銀行に対し、月末に貸し出しを急ぐことのないよう口頭で指示した。
銀行関係者によると、8月の銀行融資はこれまでのところ2000億元(290億ドル)で、このペースでいけば、8月の銀行融資は7月の3600億元を大幅に下回り、1―6月の月間平均である1兆元超から著しく減少することになる。
中国農業銀行のシニアエコノミスト、He Zhicheng氏は「銀行融資の急減は、間違いなく株式市場を圧迫する」と述べ、株価指数は再び(今年の)安値を試す展開になるとの見方を示した。
上海総合指数は85.707ポイント(2.91%)安の2860.688。
前日16億ドルの増資を発表した不動産開発の万科企業000002は4.39%安と、前日に続いて急落。
民生銀行600016も大商いのうちに5.2%下落した。
石油精製株も売られ、中国石油化工(シノペック)は5.2%安、中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)は2%安となった。
香港市場も、中国株の下げを手掛かりに売りが優勢となり、ハンセン指数は144.13ポイント(0.71%)安の2万0098.62で引けた。
ハンセン中国企業株指数(H株指数)は136.69ポイント(1.18%)安の1万1433.98。
中国人寿保険2628が2.1%下落した。
半面、中国銀行(香港)2388が5.8%高と急伸。中間決算の減益幅が予想以下の5.6%にとどまったことが好感された。
第2・四半期決算がアナリスト予想を上回った中国電信(チャイナテレコム)0728も3.6%上昇した。