November 11, 2009 / 7:30 AM / in 10 years

中国経済の堅調変わらず、関連物色は個人消費にシフト

 [東京 11日 ロイター] 中国国家統計局は11日、10月の各種経済指標を発表した。物価指数は予想を下回ったが、鉱工業生産と小売売上高は事前予想を上回り、中国経済の堅調継続を裏付けた。

 東京市場では、中国関連銘柄としてコマツ(6301.T)や日立建機(6305.T)など耐久消費財に加え、新たにヤクルト(2267.T)など個人消費関連に注目が集まってきているという。

 中国の10月小売売上高は前年同月比16.2%増と事前予想の15.8%増から上振れた。鉱工業生産も同16.1%増で予想の15.5%増を上回った。ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)香港・ストラテジストノブライアン・ジャクソン氏は「中国経済の回復基調は第4・四半期も継続し、その勢いは2010年も続く見通しだ」と述べた。

 「東京市場では、中国経済の堅調を確認し、電機や海運など従来から中国関連と目されている銘柄がそれなりに反応した」(国内投信)という。ただ、それをきっかけに「買い上がるような勢いには欠けている」(同)という。

 一方、ヤクルトやファンケル(4921.T)など中国で売上を伸ばしている個人消費絡みの銘柄は堅調だ。十字屋証券・資金運用グループチームリーダーの岡本征良氏は、同じ中国関連株の中でも、大規模な中国政府の景気対策による特需に関連する電機や、海運株の上昇はある程度市場で織り込み済みである一方、個人消費関連は想定外に伸びたと指摘する。

 岡本氏は「特需ではなく、中国国民全体の所得レベルが上がってきた結果」とみている。「たとえば経済成長著しい上海圏の人口は3億人と言われ、日本の総人口の3倍。3億人が毎日ヤクルトを1本飲んだ場合の中国ビジネスの急拡大は想像に難くない」という。

 DBS(香港)中国・エコノミストのクリス・ルング氏は、鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資は内需の重要な構成要素と述べている。「内需は全般に持続可能なペースで回復している」としている。

 好調に経済成長を続ける中国だが、不安材料もある。人民元に対する切り上げ圧力だ。三菱UFJ証券・投資情報部・シニア投資ストラテジストの服部隆夫氏は、足元で切り上げ観測が高まっているとみている。中国が人民元を国際化する方向にある点、G20で不均衡是正の枠組みができた点に加え、11月中旬に米中首脳会談などで為替問題を議論できる政治日程が重なるためだ。ただ、服部氏は「中国は外圧を嫌う傾向があり、輸出の回復も不十分。人民元の再上昇は来年にずれこむのではないか」との見方だ。

 市場では「これからは内需関連企業も、中国での需要を見込んだビジネス展開に活路を求めるようになるのではないか」(国内投信)との声が出ており、中国が物色のキーワードとなる場面が多くなりそうだ。

 半面、東京市場の商いが膨らまない中での物色には、限界があるとの慎重な見方も出ている。インベストラスト代表の福永博之氏は「中国関連でも、ヤクルトやファンケルなど中小型株は値動きが軽く経済指標に反応できるが、たとえばパナソニック(6752.T)などの値がさ株は依然、売り物の多さに押されている。中国関連銘柄も二極分化が進むのではないか」とみている。

 (ロイター日本語ニュース 石渡亜紀子)

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