November 11, 2009 / 8:35 AM / 9 years ago

米アップル、マイクロソフトが君臨する業界盟主の座も視野に

 [サンフランシススコ 9日 ロイター] 携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」などの成功で復活を遂げた米アップル(AAPL.O)は、株式時価総額が1800億ドルに達し、米マイクロソフト(MSFT.O)からハイテク業界の盟主の座を奪う可能性も視野に入ってきた。

 11月9日、米アップルはマイクロソフトが君臨する業界盟主の座も視野に。写真はパリのルーブル美術館内にできたフランス初のアップルストア。7日撮影(2009年 ロイター/Thomas White)

 マイクロソフトの株式時価総額は約2500億ドルと米ハイテク業界で最大で、同社の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」はパソコン市場の90%を抑える。そんなマイクロソフトからハイテク業界トップの座を奪うとすれば、かなりの条件がそろった企業ということになる。

 アナリストや投資家は、潤沢なキャッシュと高い利益率を誇り、携帯電話端末「iPhone(アイフォーン)」やコンピューターの「Mac(マック)」を持ち、来年にはタブレット型機器の投入も期待されるアップルには、十分その可能性があると見ている。

 マイクロソフトとアップル両社の株式を保有するハイマーク・キャピタル・マネジメントのポートフォリオマネジャー、デビッド・ディロン氏は「市場を覆すような革新性やユーザー定着力のあるソフト群により、アップルの売上高の伸びは(マイクロソフトを)継続的に上回っている」と指摘する。

 アップルの年間売上高はマイクロソフトに比べると依然として小さいが、成長スピードでは勝っている。

 2005年時点に比べ、アップルの売上高は365億ドルと2倍以上になっており、1株当たり利益(EPS)は6.29ドルと4倍以上になった。一方、マイクロソフトは同じ時期に売上高が47%増(584億ドル)、EPSも45%増(1.62ドル)にとどまっている。

 一方、ワイツファンズのアナリスト、バートン・フーパー氏は、マイクロソフトは強固なバランスシートを持った「安定成長銘柄」と評価。成長率はアップルほどではないにしても、企業のパソコン買い換え需要など、しっかりとした成長要因は今も変わらず持っているとしている。

 予想利益をベースにした株価収益率(PER)は、アップルが約24倍、業界盟主の座を狙うもう1つの企業、グーグル(GOOG.O)もほぼ同水準であるのに対し、マイクロソフトは約16倍となっている。

 <生まれ変わったアップル>

 アップルが先月発表した第4・四半期(7─9月)決算は、利益と売上高がともに市場予想を大幅に上回り、株価は過去最高値の208.71ドルまで上昇した。

 過去数週間のアップルの株価は、相場全体の歩調に合わせて調整気味だが、一部のアナリストは株価予想を280ドルに引き上げており、その水準に達すれば時価総額は2500億ドルになる。

 ただ、同じく最新の四半期決算が市場予想を上回ったマイクロソフトの株価予想も最高36ドルに上方修正されており、その場合の時価総額は3200億ドルとなる。

 現在はマイクロソフトを視界にとらえるアップルだが、10年前はまったく違う状況だった。

 両社はともに、パソコン時代の幕開けとなる1970年代半ばに誕生。しかし、1990年台後半までには、アップルが業績悪化と経営陣の混乱で苦しむ一方、マイクロソフトはパソコン市場での支配力を磐石なものにし、両社の間には大きな差ができていた。 

 英フィナンシャル・タイムズ(FT)がまとめる時価総額ランキングによると、1998年末の時点では、マイクロソフトが約2700億ドルで世界一となった一方、アップルはわずか約50億ドルで「圏外」だった。

 しかし、スティーブ・ジョブズが最高経営責任者(CEO)に復帰して以降、アップルは革新的な製品を相次いで送り出し、iPodや音楽配信サービス「iTunes(アイチューンズ)」で成功を収め、2年前にはiPhoneも投入してハイテク業界をリードする存在にまで復活を遂げた。

 両社の株式を保有するビクトリー・ラージ・キャップ・グロース・ファンドの最高投資責任者(CIO)、エリック・マロナック氏は、向こう2年以内にアップルの時価総額がマイクロソフトに近づいても驚かないと語る。

 過去10年の株価騰落率はアップルが900%の上昇、マイクロソフトが約35%の下落と対照的だ。

 投資家やアナリストは、アップルの株価バリュエーションが高い理由の1つについて、革新的な製品を立て続けに出してきた実績以上に、潤沢な現金資産を持っていることを挙げる。

 アップルの7─9月期決算では、営業キャッシュフローが31億ドル、手元の現金資産は有価証券を含めると340億ドル。サンフォード・バーンスタインのアナリスト、トニ・サッコナギ氏は「キャシュフローをベースに考えれば、アップル株は魅力的な水準を維持しており、将来の利益予想も引き上げられていく可能性が高い」と述べている。

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