November 27, 2009 / 4:26 AM / 10 years ago

円急伸で政府内に緊張感、藤井財務相は介入に含み

 [東京 27日 ロイター] 外国為替市場で27日、ドル/円が一時、14年ぶりとなる84円台に急落したことを受け、政府内の緊張感が一段と高まっている。主要閣僚らは同日朝から円高進行を相次いでけん制、藤井裕久財務相は為替市場介入の可能性を示唆した。

 11月27日、ドル/円が一時、14年ぶりとなる84円台に急落したことを受け、政府内の緊張感が一段と高まっている。写真は為替レートを表示する都内の電光掲示板。26日撮影(2009年 ロイター/Toru Hanai)

 株安への波及も顕在化する中、日本経済に対する悪影響にもそろって言及した。

 27日朝の閣議後会見では、84円台に急上昇した円相場に質問が集中。円高が日本経済に与える影響について、これまで政権が内需拡大を標ぼうしていることに加え、輸入原材料コストの低下などメリットもあり、明言を避けてきたが、27日は相次いで円高の悪影響に言及した。

 菅直人副総理兼国家戦略担当相は「円高が急速に進めば、景気下押し要因になりかねない」とし、27日に一時、前日比で200円を超える下落となった株式市場について「直接的に円高の影響がある」と、同時進行する株安に警戒感を示した。

 藤井裕久財務相は、現在の為替市場の動向を「一方的な偏った動きで異常」と断じ、日本経済への影響について「過度な円高は害の方が大きいことは間違いない」と負の影響の方が大きいと明言した。

 政府のけん制トーンの強まりとともに、為替市場では市場介入に対する警戒感も強まりつつある。

 介入の権限を持つ藤井財務相は、直接的な表現を避けながらも、10月にイスタンブールで開かれた7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の声明を取り上げ、「無秩序な動きには適切な対応をとるというのは国際的な約束だ」と強調。続けて「(適切な対応を)取ることもあり得る」と、介入の可能性について踏み込んだ発言を行った。

 もっとも、足元の円高進行は、米国経済の先行き不透明感や超低金利政策の長期化観測などによってトレンド化しているドル安に加え、ドバイ政府系企業の債務問題に絡んだユーロ安が加わった「非常に複雑な事情」(藤井財務相)がある。日本政府が単独で介入に踏み切っても、効果は限定的との声が多いのも事実だ。

 亀井静香郵政・金融担当相は閣僚懇談会において、藤井財務相に対し「米国や国際社会に対して対応を求めるべきだ」と話したことを明らかにした。

 これに対して藤井財務相は会見で、現在の為替動向がG7声明にうたわれた「無秩序」な動きに該当するかは「もう少し様子をみたい」としながら、欧米当局との協議について「臨機応変に対応する」と指摘。緊急のG7声明発出の可能性を問われて「それも臨機応変の(対応の)1つだろう」と語り、今後の状況次第ではG7での対応を含めて市場安定に向けて積極的に働きかけを行っていく考えを示した。

 (ロイターニュース 伊藤純夫記者)

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