November 30, 2009 / 4:54 AM / 11 years ago

インタビュー:中期的には欧州でメーカー買収も検討=TOTO

 [東京 30日 ロイター] TOTO(5332.T)の張本邦雄社長は30日、ロイターとのインタビューに応じ、海外事業強化の一環として温水洗浄便座「ウォシュレット」などの需要が期待できる欧州事業拡大に向けて「中期的には現地メーカーの買収を検討したい」と話した。

 候補候補地として英仏独伊の4カ国を挙げた。

 同社は7月、創立100周年にあたる2017年度(18年3月期)を最終年度とする長期計画を発表。最終年度には売上高が09年3月期実績比29%増の6000億円、営業利益は同7.3倍の480億円を目指す考えだ。ただ、最終年度までの毎年の業績目標は「景気回復のペース次第」(張本社長)として公表していない。

 国内は需要の大幅な成長が見込まれないため、成長の柱は海外だ。08年度は590億円だった海外売上高を17年度1500億円まで拡大する計画で、現在中国とタイに工場を建設中。当面は2012年に稼動予定のタイ工場を欧州や中東、インドへの輸出拠点とする方針。ただ、欧州では「フランスでウォシュレットの受け入れが早い」など、今後需要が拡大する可能性がある。「新たに建設拠点を建設するには2年必要なので、話がまとまるのであればM&A(企業の合併・買収)を検討したい」としている。

 

 同社の海外進出のシナリオは、「まずホテルや空港など現地のランドマークとなる建物に納入し、その後個別販売を進める」というもの。温水洗浄便座が欧米で今後どこまで受け入れられるか、「まったく想像がつかない。(国内で)実際に(事業が)モノになるのに3年かかった。痔の人が多く口コミで広がった。米国から日本に来るビジネスマンやタレントからも関心が高いが、米国の通常のバスルームには電源のコンセントがないなど課題がある」。 

 また水資源確保が各国で課題となるなか、シンガポールなど各国が進める節水制限も「当社に追い風」とみる。TOTOは07年に国内で使用推量が5・5リットルと便器を投入、現在では4.8リットルまで水量を減らした節水トイレを投入しており、今後も節水技術に磨きをかける。

 一方、採算向上のため国内の人員削減と海外事業の拡大を同時並行で進める。国内は「2017年度まで2300人の自然退職が見込まれ、それに伴い少なくとも1000人は人員削減を進めたいが、あくまで自然減と新規採用の圧縮で達成する」。一方で、新規事業も拡充する計画で、そのひとつが光触媒を利用した空気浄化技術。すでにトヨタ自動車(7203.T)の最新工場やファーストリテイリング(9983.T)の衣料品店「ユニクロ」の外壁などに採用されつつあり、外壁が「汚れにくくなり、汚れても落ちやすいのが特徴」という。

 便器メーカーとしては後発のパナソニック電工6991.Tが全自動水洗トイレ「アラウーノ」の素材に汚れのつきにくい樹脂を利用し、人の手で掃除をする手間を減らしたことが業界の関心を集めている。張本社長は「パナソニックの材質革命を誹謗(ひぼう)することはない。インパクトがあるのは事実。しかし(同社が)90年作ってきた衛生陶器がトイレの材質として唯一無二のものとの考えは変わらない」と述べ、当面は静観の姿勢だ。

(ロイターニュース 竹本 能文記者、西谷 優美子記者)

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