[ヨハネスブルク 14日 ロイター] サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会の開催まで2カ月を切るなか、同国の「おばあちゃん」サッカーチームは、米国を目指して日々奮闘している。
総勢35人のこのチームは、選手の年齢が50歳から84歳。現地のツォンガ語で「おばあちゃん、おばあちゃん」を意味する言葉をチーム名にしている。
チームは5年前、コミュニティワーカーのBeka Ntsanwisiさんが、高齢者女性の健康維持に役立てようと創設。その後、運営が順調に進み、米ミシガン州ランカスターで開催されるシニア大会ベテランズカップへの出場に至ったという。
Ntsanwisiさんはロイターの取材に「7月13─18日に米国で開催されるベテランズカップに招待された」としたうえで、遠征費用の捻出(ねんしゅつ)が新たな頭痛の種になったと述べた。
先週には旅費を集める目的でトーナメント大会に出場。30代の選手が中心のチームを相手に3─1で敗れたが、闘志あふれるプレーを見せた。
3年前にチームに入るまでは背中とひざに痛みを抱えていたという77歳のOnica Ndzovelaさんは「体はどこも痛くない。走ることができるし、家では家事を全部1人でやる。ペンキも塗るし、タイル張りだってする」と語った。
Ntsanwisiさんは、これまでに13万ランド(約170万円)が集まったが、米国遠征には50万ランドが必要だとしている。