May 17, 2010 / 6:51 AM / 10 years ago

国内運用会社の利益率は欧米の3分の2=リポート

 [東京 17日 ロイター] 「日本の資産運用会社の利益率は欧米運用会社の3分の2」──。野村総合研究所(NRI)が米コンサルティング会社と共同でまとめたリポートでこんな結果が明らかになった。

 公募投信ビジネスのコスト負担が大きく非効率なことが要因で、国内運用会社が競争力を強化するためには、投信の集約、国内資産に集中するホームカントリーバイアスの修正、インセンティブが働く報酬体系の導入が必要と提言している。

 NRIが米Casey Quirkと共同でまとめたリポートによると、国内運用会社の営業利益率(08年度)は時価総額加重ベースで20%で、米国の31%、欧州の40%と比べ3分の2の水準にとどまった。公募投信ビジネスにおいて、サブアドバイザーへの手数料や販売コストの負担が大きいためで、「日本の投信の8割はファンドの運営費用を賄うだけの収入を獲得していない」という。

 また、国内の運用会社は国内資産の運用に傾注し、外国資産については海外の運用会社をサブアドバイザーとして活用するケースが多いため、公募投信収入の45%がサブアドバイザリーの運用会社に支払われている。このため「国内顧客のポートフォリオで拡大が見込まれる部分を自社の成長につなげられないほか、海外顧客からの新規資金も獲得できていない」という。

 さらに、日本の運用会社は報酬の75%が給与(基本報酬)で米国の50%を大きく上回っており、機動的に報酬費用を削減することができないほか、従業員向けのインセンティブスキームが欠けている。 

 <3つの提言>

 同リポートは国内運用会社が競争力を強化するための施策として3点を挙げている。第1点は商品開発プロセスを厳格化し、採算が取れるファンドの販売に注力すること。「競合他社の商品の模倣や、販売会社が回転売買させている一過性の強い商品に無駄な時間を費やすべきではない」と指摘する。

 第2点としては、薄利で規模が縮小傾向の日本株・債券運用市場で顧客を奪い合うのではなく、世界の投資家を引きつけるようなアジア地域の株式運用商品を開発し、収益性の高い市場への足場を固めることを提言している。

 第3点はインセンティブ制度の改善。グローバルな運用会社を見習い、業績連動型の長期報酬制度や従業員持ち株制度に似た株式報酬スキームを構築することで有能な人材確保が可能になると指摘している。 

 (ロイター日本語ニュース 大林優香記者)

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