May 24, 2010 / 3:54 AM / 10 years ago

ロイター個人投資家調査:投資姿勢は弱気、「みんなの党」連続首位

 [東京 24日 ロイター] 個人投資家のマインドが再び弱気に転じている。ロイターが24日にまとめた5月個人投資家調査では、日本株への投資スタンスを示すロイター個人投資家DI(「強気」の割合から「弱気」の割合を引いて算出)はマイナス16となり、3年ぶりの強気に転じた前月から一転、ギリシャ発の欧州問題を背景に再び弱気に転じた。

 5月24日、個人投資家のマインドが再び弱気に転じている。写真は先月、都内で撮影した通行人の男性(2010年 ロイター/Issei Kato)

 一方で、最も投資したい新興国はブラジルとなった。今夏の参院選で投票したい政党を聞いたところ、「みんなの党」が34.8%(前月29.9%)と2カ月連続で首位となったほか、2位は「民主党」の26.2%(前月25.1%)で、両党の差は拡大傾向にある。

 調査は、ロイター.CO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者である全国の個人投資家を対象に実施し、747人(男性93%、女性7%)が回答した。年齢層は20代が2%、30代が13%、40代が22%、50代が20%、60代が30%、70代以上が14%。調査期間は5月10─13日。この間、日経平均は1万0500円を挟んだ水準で推移した。

 <参院選に向け「みんなの党」が存在感>

 2カ月連続で首位となった「みんなの党」は34.8%で、既存政党への評価が低下する中で受け皿的に支持を伸ばしている側面がある。回答者からは「民主党の迷走にはうんざり、自民もダメなので消去法」(50代男性)、「民主党の受け皿としての存在」(30代男性)、「健全な第3極になる可能性がある」(60代男性)との声が出ていた。行政・経済政策の内容や渡辺喜美代表に期待感を示すコメントが増加しており、「公務員削減や経済政策を支持する」(50代男性)、「渡辺代表は株式市場に対しポジティブな考えを持っている」(40代男性)、「主張が現実的でぶれる可能性が最も少ない」(60代男性)といった点が挙げられていた。

 2位の「民主党」は26.2%で、前月調査からは伸びを示したものの、3月調査(29.5%)の水準までは戻していない。支持者からは「前政権の後始末でまだ民主党独自の政治になっていない」(60代女性)、「失点も多いが2年目に期待する」(70代以上男性)として、昨秋の政権交代から短期間では成果は生みづらいため、今後の政策運営を見守りたいとの意見が多く出ていた。

 3位の「自民党」は15.3%で2カ月連続で比率が低下しているが、「過去の実績、安定感がある」(40代男性)、「民主党は決断が遅く心配」(50代女性)として、「民主党の対抗軸として再生して欲しい」(70代以上男性)との声があった。新党が相次いで結成される中、今回調査からは3党を新たに質問項目に加えた。与謝野馨元財務相らの「たちあがれ日本」は4.1%、地方自治体の首長が中心の「日本創新党」は3.1%、舛添要一前厚労相らの「新党改革」は2.3%だった。

 <個人投資家DIは再び弱気、ギリシャ発の欧州問題で>

 日本株への投資スタンスを示すロイター個人投資家DIはマイナス16となり、2カ月ぶりの弱気に転じた。業種ごとのDIをみると、金融・保険が一段と弱気になったほか、IT(情報技術)・ハイテクや素材、自動車は強気の度合いが低下した。

 「弱気」と答えた投資家からは、ギリシャの債務問題に端を発する欧州での混乱に伴い世界経済や金融市場への悪影響を懸念する声が相次いだ。回答者からは「世界的にリスク回避の動きがみられる」(30代男性)、「ギリシャ問題などの影響で円高が続きそうだ」(40代男性)との声が出ていた。一方で「強気」と答えた回答者からは、「中国等の新興国が少なくとも今年は大きな成長を見せ、その恩恵を受ける」(40代男性)、「輸出企業が新興国の伸張とカップリングしそうだ」(60代男性)として、新興国を中心とする世界経済の回復傾向や日本の輸出産業への期待感が示されていた。

 「現在、投資したい/投資資金を増やしたい株」(複数回答)では、国際優良銘柄や景気敏感株が低下した。「現在、投資しようとしている/投資金額を増やそうとしている金融商品」(複数回答)では、外国株式や外国債券の比率が上昇する一方で、国内株式は低下した。現在、外為証拠金取引(FX)をしているか、もしくは将来やりたいと思っているか」との質問には28%が「はい」、72%が「いいえ」と回答。「はい」との回答は前月から3ポイント低下した。

 <新興国の中で最も投資したいのはブラジル、2位はインド>

 世界経済が回復基調をたどっている中で、新興国のうちで最も投資してみたい場所を聞いたところ、人口増加などを背景に成長が著しいブラジル(28.4%)が1位となったほか、インド(17.8%)が2位、ベトナム(15.9%)、中国(15.5%)が続いた。株式投信の国別の人気をみても、ブラジルの人気が最も高い。一方で、BRICs4カ国(ブラジル、ロシア、インド、中国)のうち、ロシア(1.9%)の人気が大きく低迷したほか、サッカーワールドカップ(W杯)が開催される南アフリカ(4.6%)の人気も1けた台にとどまった。

 *ロイター.CO.JPの個人投資家向けメールマガジン購読者は35歳以上の男性が多く、平均年収は約800万円。半数以上が1千万円以上の金融資産を保有している。

 今回の回答者の金融資産残高(除く不動産)別構成をみると、500万円未満が22%、500─999万円が19%、1000─1999万円が19%、2000─2999万円が15%、3000─4999万円が13%、5000─9999万円が9%、1億円以上が4%だった。

 調査の詳細は以下の通り。(全回答数 747人)

1─A.世界経済が回復基調になるなか、今年は上海万博のほか南アフリカでのワールドカップも開催されます。新興国のなかで最も投資してみたい場所を教えてください。(1つ選択)

ブラジル       28.4%

インド     17.8%

ベトナム     15.9%

中国       15.5%

インドネシア   5.5%

南アフリカ    4.6%

ロシア     1.9%

タイ       0.7%

東欧諸国     0.5%

中東諸国     0.4%

その他      1.6%

新興国に興味は無い   7.2%

1─B.今夏の参議院選挙で、投票したい政党をお選びください(1つ選択)。

*たちあがれ日本、新党改革、日本創新党の項目は今回調査から実施。

        5月調査  (4月調査)  (3月調査)

みんなの党 34.8% 29.9%      28.1%

民主党   26.2%     25.1%     29.5%

自民党    15.3%     17.2%     24.1%

共産党 4.4% 4.0%      3.3%

たちあがれ日本  4.1%   ──     ──

日本創新党    3.1%   ──     ──

新党改革     2.3%   ──     ──

公明党   1.7% 0.7%      1.3%

社民党 1.6% 1.6%      1.0%

国民新党 0.8% 1.6%      1.4%

その他 5.6%     19.9%     11.3%

2─A.現在の日本株全般をどうみていますか。強気/弱気のどちらかでお答えください。

        強気 弱気  DI(強気─弱気)(%ポイント)

5月      42 58 -16

4月 54 46 8

3月 29 71 -42

2月      26 74 -48

1月 37 63 -26

12月 19 81 -62

2─B.現在の日本株をセクター別にどうみていますか。強気/弱気のどちらかでお答えください。

DI(強気─弱気)(%ポイント)              

    素材 自動車 IT・ 薬品・ サービス 卸小売 金融・ 建設・

    ハイテク 健康        保険 不動産

────────────────────────────

5月   2 4 24 12 -40 -62 -46 -62

4月 22 16 30 4 -40 -60 -36 -66

3月 0 -22 16 20 -42 -72 -54 -76

2月  -16 -36 6 14 -56 -68 -56 -80

1月 -2 -2 12 26 -48 -70 -54 -76

12月 -28 -30 -8 10 -54 -76 -68 -84

3.現在、投資したい/投資資金を増やしたい株は何か教えてください。(複数回答可)(構成比:%)

 成長株 国際優良銘柄 割安株 小型株 景気敏感株 IPO 新規上場株 その他

─────────────────────────────────────

5月   41 44  52 17 13 5 4 6

4月 40 47 52 14 16 7 5 6

3月 41 44 49 15 11 5 3 9

2月   41 40  56 16 12 6 3 8

1月 37 47 52 12 14 4 3 10

12月 35 39 51 13 11 3 1 10

4─A. 現在、投資しようとしている、あるいは投資金額を増やそうとしている金融商品を教えてください。(複数回答可) (構成比:%)

  預貯金 国内株式 外国株式 国債 国内社債 外国債券 株式投信 公社債投信

─────────────────────────────────────

5月 26 55 22 3 3 15 26 3

4月 27 60 18 4 4 9 24 3

3月 29 53 18 4 4 11 22 2

2月 32 51 19 3 4 11 22 3

1月 29 55 18 4 5 11 24 4

12月 29 46 17 4 3 12 22 2

上場投信 REIT 不動産  商品相場 外貨預金 変額保険 変額年金 外為証拠 その他

         投資商品              保険   金取引

─────────────────────────────────────

5月 5 10 2 12 12 0 1 12 4

4月 6 10 2 11 10 1 1 13 4

3月 5 8 1 13 13 0 1 13 4

2月 7 8 4 12 12 0 2 17 5

1月 5 6 1 12 10 0 1 15 4

12月 5 6 1 12 12 0 1 12 5

4─B.(A.の質問で、株式投信と回答した方のみお答えください)(複数回答可)

どの国・地域に投資を考えていますか。(構成比:%、複数回答計を分母にして算出)

    日本 北米 アジア・ ユーロ圏 ユーロ圏以外 ブラジル ロシア インド 中国 グローバル その他

          オセアニア    の欧州

─────────────────────────────────────

5月 11 5 18 2 0 26 4 18 12 5 1

4月 13 5 17 3 3 20 4 15 11 8 1

3月   10 4 19 2 1 21 4 20 14 5 1

2月 12 3 15 4 1 21 5 18 12 8 1

1月 9 4 16 2 2 21 4 19 18 5 1

12月 9 3 13 2 1 24 3 20 17 6 2

4─C.現在、外為証拠金取引をしている、もしくは将来やりたいと思っていますか。(%)

はい  いいえ

5月 28 72

4月 31 69

3月 29 71

2月 39 61

1月   33 67

12月 30 70

 *四捨五入や複数回答の影響で、合計は100%にならない場合があります。

 *個人投資家調査は過去分も含めてロイターニュースサイトでもご覧になれます。

 pr.reuters.co.jp/survey/

 (ロイターニュース 寺脇 麻理、程 近文、企画協力 水野 文也、下郡 美紀)

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