May 28, 2010 / 11:40 PM / 9 years ago

スペインを「AAプラス」に格下げ、見通しは安定的=フィッチ

 [マドリード 28日 ロイター] 格付け会社フィッチ・レーティングスは28日、スペインの長期外貨建ておよび自国通貨建て発行体デフォルト格付け(IDR)を最上級の「AAA」から1ノッチ引き下げ「AAプラス」とした。見通しは「安定的」。

 5月28日、フィッチはスペインの長期外貨建ておよび自国通貨建て発行体デフォルト格付けを1ノッチ引き下げ「AAプラス」とした。写真はマドリードで撮影したスペイン国旗(2010年 ロイター/Andrea Comas)

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は4月28日にスペインの格付けを「AA」から「AAプラス」に引き下げている。見通しは「ネガティブ」。フィッチが格付けを引き下げたことで、スペインの「AAA」格付けを引き下げていないのはムーディーズ・インベスターズ・サービスのみになった。

 フィッチのアナリスト、ブライアン・クルトン氏は声明で「格下げは、対外債務と民間部門の債務を縮小する過程で、スペイン経済の成長率は中期的に大幅に低下するとのフィッチの見方を反映している」とした。

 フィッチは、スペインの経済調整過程は、他の「AAA」格付け国よりも困難で時間がかかるとの見方を示した。

 世界的な金融危機が発生する前の2007年時点では、スペインの公的債務は対国内総生産(GDP)比40%以下だったが、フィッチは13年までに78%に上昇すると予測。同比率は10年までに65.9%に達すると予想されている。これはギリシャの約半分の水準となる。

 また、硬直化したスペインの労働市場、未上場の貯蓄銀行の整理統合を理由に挙げ、同国の経済調整のペースが停滞すると予測した。

 フィッチによる格下げを受け、外国為替市場ではユーロが下落。ロイターのデータによると、ユーロ/ドルは一時1.2267ドルまで下落した。

 プルデンシャル・インターナショナル・インベストメンツ・アドバイザーズのジョン・プラビーン最高投資責任者(CIO)は「市場はネガティブに反応している。欧州の債務問題は市場に影を落とし続ける」と述べた。

 CMキャピタル・マーケッツ・ボルサ(マドリード)のアナリスト、ダーク・シュニッカー氏は「見通しが『安定的』となっていることは良い兆候だ。フィッチが現況は1回のみの格下げが適当とみていることを示している。しかし、今回の悪いニュースから導き出せる良いニュースはこれだけだ」と述べた。

 スペイン議会は27日にわずか1票差で緊縮財政法案を可決したばかり。政府はゼネストの発生に警戒を示しながら、労働組合と労働市場改革に向け交渉を行っている。

 スペイン経済・財務省の公的債務管轄部門を統括するソレダッド・ムニェス氏はロイターに対し、フィッチによる格下げを受けてもスペインの格付けは依然と高水準にあるとの認識を示した。

 同氏は「フィッチによる格下げは、スペイン経済が現在経験している構造的な調整の文脈の中で理解されなければならない」と述べた。また、今後数年間の政府の経済見通しは「慎重なものだ」と語った。

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