June 1, 2010 / 5:17 AM / 9 years ago

ガザ支援船急襲でイスラエル孤立化、和平交渉にも打撃

 [エルサレム 31日 ロイター] イスラエル軍がパレスチナ自治区のガザに向かっていた支援船団を拿捕(だほ)し、多数の死傷者が出た問題は、中東和平交渉へのダメージを含め、イスラエル側が重い代償を支払うことになるかもしれない。

 5月31日、イスラエル軍がガザに向かっていた支援船団を拿捕した問題は、中東和平交渉へのダメージを含め、イスラエル側が重い代償を支払うことになるかもしれない。写真はイスタンブールでの反イスラエル抗議集会(2010年 ロイター/Leonhard Foeger)

 この問題では、親イスラエル各国からも非難の声が上がっており、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスを孤立させて和平努力を進めるというイスラエルの主張を覆すことにもなりかねない。

 ハマスの対抗勢力であるパレスチナ自治政府のアッバス議長は、今回の急襲を「虐殺だ」と強く非難する声明をただちに発表。3週間前に議長が決断した米国仲介による和平交渉の再開にとっても、好ましくない事態となった。

 一方、米国は欧州から中東まで広がるイスラエル批判の輪にはまだ加わっていないものの、オバマ大統領もトルコや他のイスラム圏同盟国との関係でバランスが必要とされるだろう。

 イスラエル当局者によると、カナダ訪問中だったネタニヤフ首相は、6月1日にホワイトハウスで予定されていたオバマ大統領との会談をキャンセルし、帰国を決定した。

 両首脳の関係は、イスラエルによるヨルダン川西岸の入植計画で既に緊張化。オバマ大統領はネタニヤフ首相に対し、約150万人が暮らすガザ地区の封鎖を緩和するよう求めている。

 両首脳は今年3月にもホワイトハウスで会談しているが、イスラエル側は、今回の会談を米国による関係修復の意思ととらえている。11月の米中間選挙に向けて、民主党候補へのユダヤ票を期待するものともされている。

 これに対し、レバノン政策研究センターのウサマ・サファ氏は、ガザ封鎖継続の姿勢を示しているイスラエルに対し、オバマ大統領が圧力を強める可能性があると指摘。

 これまで20年間、停止と再開を繰り返している和平交渉にとって、1度の会談延期は大きな問題にならないとみられ、アッバス議長にとっても、イスラエルや米国への関係から和平交渉の扉を閉ざすことはできないだろう。

 ただ、今回の支援船団拿捕問題で死傷者が出たトルコとの関係悪化によって、イランを中東の主要な脅威としてきたにもかかわらず、イスラエル自身が孤立化を深める可能性もある。

 この問題を受けて、国連の安全保障理事会は緊急会合を開催したが、非常任理事国であるトルコは、イスラエルに対する非難決議を求めている。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below