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ロイター企業調査:成長阻害要因、「需要不足」が43%
2010年6月17日 / 04:29 / 7年後

ロイター企業調査:成長阻害要因、「需要不足」が43%

 [東京 17日 ロイター] ロイターが実施した「6月ロイター企業調査」で、企業の成長を阻害している最大の要因を聞いたところ、「需要不足」が43%と最も多く、次いで「デフレによる収益伸び悩み」が21%に上った。

 6月17日、6月ロイター企業調査」では、企業の成長を阻害している最大の要因を聞いたところ、「需要不足」が43%となった。写真は都内のオフィスビル。16日撮影(2010年 ロイター/Yuriko Nakao)

 景気低迷や少子化などに伴う国内市場規模の縮小、海外移転による産業空洞化、設備投資低迷などを背景に、企業にとっては「需要不足」が最大の成長阻害要因となっている。

 この調査は資本金10億円以上の製造業・非製造業(金融を除く)400社を対象にアンケート形式で実施した。回答数はQ1が218社、Q2が204社。調査期間は5月28日─6月14日。

 <需要不足を懸念>

 需要不足を懸念する企業からは「全般的に国内の市場規模が縮小している」(リース)、「国内需要の減少により海外、特に新興国で事業を伸ばしていく等のグローバル展開が必要になっている」(化学)、「製造拠点の海外シフトに起因する空洞化と、国内設備投資需要の減退」(輸送用機器)といったコメントが相次いだ。国内需要が低迷する中で「供給サイドの統合等が進まず、過当競争が続いている。需要が伸びる、もしくは供給量が減少しない限り、苦しい状況は継続する」(金属)、「国内市場は頭打ち、海外では価格競争にさらされ数量アップが望めない」(石油)として、縮小している国内需要のパイをめぐる過当競争も懸念されている。

 地方は建設・土木等の公共事業に需要の多くを依存していたが「政権交代により公共工事が一層無くなり、電子関連、自動車等の産業集積が無い地方は疲弊。即効性、実効性のある解決策は見出しがたい」(運輸)として、公共工事削減の影響は建設業以外の業種にも影響を及ぼしている。回答者からは「効果の判然としないバラマキ政策の連発など前内閣の責任は重い。新政権は、明確な成長戦略と財政再建への道筋をしっかりと国民に示すことが何よりも重要」(サービス)といった声も出ていた。

 <デフレなども圧迫要因>

 国内向けの取引比率が高い企業にとっては、日本での物価下落も収益の圧迫要因となる。「デフレによる収益伸び悩み」を選択した企業からは「競争デフレによる低価格競争の激化、所得環境の厳しさ」(小売)、「雇用者の不安を取り除く社会制度の充実により、所得の増加とともに消費の活発化を願う」(サービス)との声が寄せられていた。

 輸出企業を中心に為替動向も懸念されており「欧州金融経済の早期安定化を望む。これによって為替や株式市場も安定化する」(電機)として、欧州問題の行方も注目されている。国内需要が頭打ちで海外展開をする際は「人材が問題」(化学)、「語学力などが国際化を阻んでいる」(電機)といった指摘もあった。 

 「法人税率の高さ」を懸念する企業は複数あるものの、企業の成長を阻害する最大の要因として選択する企業はなかった。なお「その他」に回答した企業からは、原材料価格の高騰や欧州経済の鈍化などが挙げられていた。

(ロイター日本語ニュース 寺脇 麻理記者)

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