July 30, 2010 / 4:56 AM / 9 years ago

民主デフレ脱却議連、インフレ目標導入など財務相に提言

 [東京 30日 ロイター] 民主党の有志議員による「デフレから脱却し景気回復を目指す議員連盟」(会長:松原仁衆院議員)は、デフレ脱却と経済成長の実現に向け、インフレ目標の導入などを柱とした提言をとりまとめ、同日昼、野田佳彦財務相に申し入れた。

 7月30日、民主デフレ脱却議連は、インフレ目標導入などの提言をとりまとめ、野田財務相に申し入れた。写真は民主党本部。都内で昨年7月撮影(2010年 ロイター)

 野田財務相は提言を受け、「真摯に受けとめる」と語った。提言では、デフレ脱却にはインフレターゲット政策などのリフレ政策が必須とし、政府が毎年、物価上昇目標を決定・公表して日銀に通達することなどを明記。具体的な物価目標については、消費者物価指数2─3%の間とし、日銀に対して目標の上下1%以内を維持するよう課すとしている。デフレ脱却議連では今後、同提言を党の政策調査会などでも議論していく意向で、議員立法の可能性を含めて検討する。

 松原会長ら議連メンバーが財務省を訪れ、野田財務相と池田元久財務副大臣に提言を手渡した。会談終了後、野田財務相は一部記者団に対し、デフレ脱却議連の提案について「デフレ脱却は政府が全力をあげて取り組む課題だ。いろいろな提案を真摯に受けとめたい」と語った。また、松原会長は、池田副大臣が同議連の顧問を務めていたことから、「(池田副大臣が)野田大臣に強く進言してくれるだろう」と政府の対応に期待感を示した。

 午前に開催された同議連の総会では、松原会長が冒頭にあいさつし、日本経済の現在の最大の課題はデフレ脱却とし、先の参院選敗北の要因について「デフレ脱却の方策を打ち出すことなく、増税論議に持ち込んだことにある」と指摘。その上で、デフレ脱却に向けて「日銀はすべての手法をとっているとは言い難い。菅政権は日銀ときちんと向き合ってほしい」と訴えた。 

 「デフレ脱却・経済成長プログラム」と題した提言では、デフレから脱却し、内需拡大を図るには「積極的な金融緩和政策の策定と実行が不可欠」とする一方、「現在の日銀の金融政策からは、本気でこの未曾有の経済状況を克服しようとする思いが伝わってこない」と日銀の対応を批判し、大胆な金融政策運営を求めている。 

 具体策として、政府内に日本版CEA(大統領経済諮問委員会)など経済政策の司令塔の設置を提言。そこに日銀総裁をオブザーバーとして参加させ、「政府と日銀の意思疎通の場とする」ことを盛り込んだ。

 インフレ目標は、政府が毎年、年末の予算編成にあわせて次年度の物価上昇率目標を決定・公表し、日銀に通達する。具体的な物価水準としては、消費税物価指数(CPI)で「プラス2%から3%の間」とし、日銀に対して目標の「上下1%以内に維持することを課す」とした。

 こうしたインフレ目標を「直ちに導入し、日銀が(目標を)達成できなかった場合に説明責任を課す」。

 達成手段については、日銀の自主性を維持しながらも、長期国債買い切りオペの増額や「場合によっては、株式、REIT(不動産投資信託)、中小企業を含む低格付けのCP・社債も対象にすべき」と指摘。金融機関の企業向けローン債権の購入も検討すべきとしている。 

 さらに、日銀のガバナンス向上のため、日銀法改正にも言及。「デフレ・円高不況の原因は日銀による金融失政」と位置づけ、金融政策の目標に「雇用の最大化(失業の最小化)」を加えることを盛り込んだ。

 これに関連し、日銀政策委員の選任方法の変更も提言。審議委員について「これまでの業界代表を指名していたやり方をあらため、金融や経済の専門家を中心に指名し、活性化を図る」ことが必要としている。 

 先の参院選で躍進を遂げたみんなの党も、インフレ目標導入や日銀法改正などを柱とした「デフレ脱却法案」を臨時国会に提出すべく準備中だが、宮崎岳志、金子洋一の両事務局長はみんなの党との連携の可能性について「今のところは白紙だ。具体的な意見交換の予定はない」と指摘。

 デフレ傾向を強める現在の円高への対応については、為替市場介入ではなく、金融緩和の結果として適切な水準に収めるべきとの認識を示した。 

  (ロイターニュース 伊藤 純夫記者)

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