[ワシントン 30日 ロイター] 米商務省が発表した第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比2.4%増と、第1・四半期の3.7%増(上方改定)から減速した。
輸入が1984年第1・四半期以来の大幅増となったことが圧迫材料となる半面、民間設備投資の伸びが成長に寄与した。
ロイターがまとめたアナリスト予想は2.5%増だった。
第1・四半期の確報値は2.7%増だった。
マディソン・ウィリアムズの金融戦略マネジング・ディレクター、リー・オルバー氏は「予想されていた景気減速が実現している。個人消費支出が引き続き低迷した場合、民間設備投資は次四半期に大幅に落ち込むかどうかが焦点になる」と述べた。
輸入は28.8%増。輸出の伸びは10.3%にとどまった。
貿易赤字が拡大し、GDPを2.78%ポイント押し下げた。これは1982年第3・四半期以来最大。
野村証券インターナショナルのエコノミスト、ザック・パンドル氏は「輸入の増加は旺盛な内需を示し、楽観的な見方を高める半面、米国からの流出を示しており、生産が米国の利益につながらないことを意味する」と述べた。
民間設備投資は17%増と、2006年第1・四半期以来の大幅な伸びとなった。前四半期は7.8%増だった。
機器/ソフトウエアへの投資も21.9%増と、増加率は1997年第3・四半期以来の大きさとなった。
構造物への投資は08年第3・四半期以来初めてプラスに転じた。
民間住宅投資は、政府による住宅購入者向け税控除措置に支援され、27.9%増。1983年第3・四半期以来の大幅な増加。第1・四半期は12.3%減となっていた。
一方、個人消費支出は1.6%増と、第1・四半期から減速。GDPへの寄与度は1.15%ポイントだった。第1・四半期は、前回の3.0%増から1.9%増に下方改定された。
輸入増を背景に、在庫変動は757億ドルに増加。第1・四半期は441億ドルだった。
最終需要は1.3%増だった。