August 20, 2010 / 7:05 AM / 10 years ago

ドル85円前半、下げ渋り追加緩和期待で

 [東京 20日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク午後5時時点と同水準の85円前半で推移している。日銀の追加緩和への期待がくすぶり、ドル/円を下支えた。

 一方、米国株安を受けて日経平均などアジア株が軟調で、リスク回避地合いからクロス円主導によるドル/円の上値圧迫につながった。市場では、アジア株安がきょうの欧米の株安に連鎖すると、ドル/円をさらに押し下げる可能性があると懸念されている。

 前日海外市場では、8月の米フィラデルフィア地区連銀業況指数や米新規失業保険申請件数を受けた株安でドル/円は一時85円を割り込んだ。85円割れは短時間で終わったものの、一方で、日銀の追加緩和期待を考慮しても85円の心理的なサポートはそれほど強くないことも明らかになった。

 市場では「足元で84円台を攻めあぐねてはいるが、株価が本格的に崩れるようだとドル/円の売りが強まる。もともとドル売り/円買いをねらう参加者は多く、きっかけ次第だ」(大手銀行)という。

 一方で、きのうに続いてきょうも臨時の政策決定会合があるとのうわさが出るなど日銀による追加緩和期待もくすぶり続けている。市場で23日にもと予想されていた菅首相と白川日銀総裁の会見について、仙谷官房長官や野田財務相が相次いで具体的な日程は知らないと発言。市場の予想を受け流したが「まだ(23日に会談しないかどうかは)わからない」(外銀)と期待をつなぐ声が聞かれた。 

  <政府・日銀の動きの遅さに催促相場のリスク浮上> 

 一方、市場では政府・日銀とも追加策のとりまとめを「急いでいない」(日興コーディアル証券為替ストラテジスト、松本圭史氏)との見方も広がっている。仙谷官房長官は、首相と日銀総裁の会談日程について「具体的にいつ会談を開くかは知らない」と述べ、追加経済対策についても、これから議論が始まるとの見方を示した。野田財務相も「首相と日銀総裁の会談、来週あるのかないのか承知していない」としている。

 「このまま23日に首相・日銀総裁会談が開かれず、日銀の追加緩和も行われない場合、市場は緩和を催促にいく可能性がある。来週前半くらいまでに何か出さないと、緩和催促でドル/円は83円割れもありえる」(松本氏)。

 市場との対話のなかで重要なのは、当局がイニシアティブを確保して政策を打ち出すか、市場に追い込まれて政策を出させられるかという点。「追い込まれ型になった場合はハードルが上がり、日銀への要求が高まる可能性がある。催促相場を回避するのが重要だ」(松本氏)という。

  <追加緩和の限界意識し焦点は介入へ徐々にシフト>

 足元では、日銀の追加緩和への期待がかろうじてドル/円の下値を支えているが「円高の本質は、米景気懸念によるドル売りの受け皿としての円買いや世界的なリスク回避の円買い。(日本経済を政策対象とする)日銀が解決できる問題ではない」(大手銀行)との見方は強い。このため、日銀が追加緩和に踏み切ったとしても「ドルのショートカバーが一巡すれば再び円買い/ドル売り圧力が強まる。追加緩和によるドルの戻りはいい売り場になりかねない」(大手銀行)という。

 このため「結局、実弾介入しかない。日銀が追加緩和しても、それは途中経過。市場の焦点は、追加緩和から介入にシフトしつつある」(大手銀行)との声が上がっている。

 (ロイター日本語ニュース 松平陽子)

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