August 30, 2010 / 6:39 AM / 10 years ago

情報BOX:米FRBに残された景気支援措置

 [ジャクソンホール(米ワイオミング州) 27日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は27日、カンザスシティー地区連銀が主催するシンポジウムでの講演で、景気減速に対応するための手段はまだ多数残されている、と述べ、必要ならば活用するとの意向を示した。FRBがとる可能性のある措置は以下の通り。

 8月27日、米FRB(写真)が景気減速に対応するためにとる可能性のある措置をまとめた。2008年6月撮影(2010年 ロイター/Yuri Gripas)

 <一段の資産買い入れ>

 FRBはモーゲージ担保証券(MBS)の一段の買い入れを行う可能性がある。もしくは、MBSの保有高がすでに大規模になっていることを考えると、長期の米国債買い入れを強化することもありうる。

 ブラード米セントルイス地区連銀総裁は今月19日の講演で、物価水準の下落が続きデフレの可能性が高まった場合には、FRBは国債の買い入れを増加させる必要が出てくる可能性があると述べている。

 国債の買い入れ拡大は、巨額の財政赤字と債務をファイナンスするために単に紙幣を刷っているだけではないか、との疑問を持たれかねない。そうなればドルの信認が低下、金利が上昇する可能性がある。

 <異例の低金利を長期間維持することへのコミットを強める>

 FRBは2009年3月から、連邦公開市場委員会(FOMC)声明のなかに、経済状況によりFF金利を「長期間」「異例に低水準」とすることが正当化される可能性が高いと引き続き予想する、との文言を入れている。FRBは前提となる経済状況として、高い失業率、抑制されたインフレ基調、安定的なインフレ期待、と定義している。

 FRBは文言を手直しし、景気回復が始まっても低金利を維持するとの姿勢を表明することで、市場に強い保証を与えることができる。

 しかし、FRB内で支持を得るのは難しいかもしれない。実際、機動的な対応が阻害されるとして、低金利の確約には反対意見が多い。

 <超過準備に支払う金利の引き下げ>

 民間の銀行がFRBに預け入れる準備預金のうち、所要額を超えて預けている超過準備に対して、FRBは現在0.25%の金利を支払っている。FRBは、銀行の貸し出し拡大を目的に、この金利を引き下げるという選択肢もある。これは満たされていないローン需要がある場合にのみ有効だが、今はこうした需要はないとの見方もある。

 <新たな貸し出しファシリティーの創設>

 商業用不動産など、特定のセクターへの信用拡大に向けて、FRBには新たな貸し出しファシリティーを創設する、という手段がある。

 FRBが銀行以外のセクターに貸し出しを行うには、危機的な状況が存在することを国民に納得させる必要があるだろう。2007─2009年の金融危機で同様の措置をとった際、強い批判を受けた経緯があることから、FRBは実行にためらいを感じるかもしれない。

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