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ドルが84円半ばに、日銀の追加緩和に失望感=NY市場

 [ニューヨーク 30日 ロイター] 30日のニューヨーク外国為替市場では、円が総じて上昇した。日銀が30日、臨時金融政策決定会合を開催して資金供給オペの拡充を決定したものの、円高抑制策としてより積極的な措置を見込んでいた投資家の間に失望感が広がった。

 8月30日、ニューヨーク外国為替市場では円が総じて上昇した。写真は都内のディーリングルーム(2010年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 日銀は3月17日に供給量の拡大を決めた0.1%の固定金利オペ(期間3カ月、供給額20兆円程度)を確保した上で、追加的に10兆円程度、期間6カ月の資金供給を開始することを賛成多数で決定したが、ドル/円は85円を割り込み、ユーロは対円EURJPY=で1%以上下落した。

 投資家は日銀の措置について、象徴的な意思表示で、円の上昇に歯止めをかける効果はほとんどなく、円の上昇が続くようであれば、輸出の保護とデフレ対策で行動を取る責任を政府に負わせるものだとみている。

 スコシア・キャピタルの為替ストラテジスト、Sacha Tihanyi氏は「日銀の措置はかなり漸進的なものだった。既に存在する計画の延長にすぎない」と述べた上で、「日銀の取っている行動が、すぐに円相場を動かすとは思わない」と付け加えた。

 ニューヨーク市場終盤の取引で、ドル/円JPY=は0.7%安の84.60円で取引された。ロイターのデータによると、日銀の追加緩和発表前の水準は85.92円だった。ドルは一時84.56円まで下落し、先週EBS電子取引でつけた15年ぶり安値水準の83.58円に接近した。

 ウェルズ・ファーゴの為替戦略責任者、ニック・ベネンブローク氏は「恐らく円は、まさに現在の水準にとどまるだろう。日銀の追加金融緩和と資金供給拡大は明らかに、円を下落させるには不十分だ」と指摘した。

 白川方明日銀総裁が菅直人首相との会談後、金融政策について「首相からの要請はなかった」と述べたことも円の上昇を後押しする要因となった。総裁はまた、日銀の追加緩和決定後に為替相場が円高方向に振れていることについて「為替の動きにその都度、コメントすることは不適当だ」と述べた。

 日銀の緩和措置や総裁発言などを受け、日本による為替介入は差し迫っていないとの思惑から、円のロングポジションを積み増す動きが強まった。トレーダーは、84.90円を下回る水準でストップロスのドル売り注文を巻き込み、ドル/円の下げが加速したと説明している。支持線は84.50円付近で、抵抗線は86円の水準にあるという。

 ユーロ/円は1.2%安の107.36円。

 円以外の通貨は、ロンドン市場が休場だったこともあって動きが限定的だった。

 ユーロ/ドルEUR=は0.8%安の1.2661ドル。米株市場が反落したことでリスク志向が後退した。

 投資家の関心は31日に発表される8月10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録と、3日に発表される8月の米雇用統計に移っている。

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