September 15, 2010 / 7:42 AM / 9 years ago

日経平均急反発、6年半ぶり為替介入で9500円を回復

 [東京 15日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は急反発した。歯止めのかからない円高を背景に軟調ぎみで寄り付いたが、政府・日銀による6年半ぶりの為替介入を受け、序盤に売っていた海外短期筋が先物買いに傾き、指数はプラス圏に浮上した。

 9月15日、東京株式市場で日経平均は急反発。写真は東京証券取引所で1月撮影(2010年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 介入した資金を吸収しない非不胎化との見方が強まり、後場に入ってさらに上値を試す展開となった。外為市場では追加介入の可能性が指摘されているものの、株式市場では上値で決算絡みの売りが見込まれており、上値は重そうだ。

 東証1部騰落数は値上がり1180銘柄に対し値下がり334銘柄、変わらずが147銘柄。東証1部の売買代金は1兆6735億円。

 外為市場で前日海外取引時間帯にドル/円が82.92円と15年ぶりの安値を更新したことから、きょうの東京株式市場でも一段の円高警戒感から軟調スタート。序盤は一段の円高警戒感が強まっていたものの、下げ渋る展開だった。市場では「為替動向以外の材料をみると、中国や他の新興国経済の堅調さなどが下支えとなっており、株価の下値も底堅い」(大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所投資戦略部・部長の高橋和宏氏)との見方が出ていた。

 ドル/円が一時82.87円に円高が進んだ後、ドル/円、クロス円ともチャートが一直線に円安方向に振れた。これを受け、株式市場では当局による為替介入との観測から、主力株が大きく買われた。野田財務相は午前10時50分から会見を行い、政府・日銀が午前の外為市場で単独介入を実施したことを明らかにした。今後も「必要な時には為替介入を含めて断固たる措置をとる」と市場動向次第で市場介入を継続する考えを示した。

 一方、日銀は「為替市場における財務省の行動が、為替相場の安定的な形成に寄与することを強く期待している」とする総裁談話を発表した。日興コーディアル証券シニアストラテジストの河田剛氏は「介入効果の持続性はわからない」としながらも、「非不胎化なら株式市場への効果はあると思う。米景気の回復スピードが遅く、これから一段の円安に向かうとは考えにくいことから、追加介入を期待する」と述べた。

 日経平均の予想変動率(インプライド・ボラティリティ)は前日から低下。日経225オプションのストライク価格9500円のプットは23%付近。国内証券の株式トレーダーは「非不胎化の方向なので、指数も上値を伸ばした。ボラティリティは目先低下していくだろう」と述べている。クレディ・スイス証券チーフ通貨ストラテジストの深谷幸司氏は、ドル/円が85―90円のレンジに収まるよう当局は介入を続けるのではないかとし、追加介入の可能性を指摘する。

 日経平均は8月10日以来、約1カ月ぶりに9500円を回復したが、複数の市場関係者が目先決算絡みの動きが出てくるとの見方を示す。大手証券のトレーダーは「日経平均9750円への上昇を待っている投資家もいる」と指摘。また、国内証券のトレーダーは「今週は利益確定売りや損失確定売りのピーク」とし、1万円回復の道のりは遠いとみている。

 14日に実施された民主党の代表選で小沢一郎前幹事長の敗北により公共事業拡大との思惑も薄れたことから、市場全体が為替介入の「追い風」を受けても、佐田建設(1826.T)、熊谷組(1861.T)、ピー・エス三菱(1871.T)など中堅ゼネコンの動きが重かった。とりわけ、オーナー一族が小沢氏と親戚関係にある福田組(1899.T)が、東証1部値下がり率ランキングで上位で推移していることが象徴的な動きとして目を引いた。また、日中関係の改善期待を背景に買われていた中国関連株も、地合いが急速に好転した中で相対的に戻りが鈍かった。

 (ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)

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