[テヘラン 29日 ロイター] イランのアハマディネジャド大統領は29日、同国のウラン濃縮施設の遠心分離機がコンピューターウイルスに感染していたことを明らかにした。この問題は先週、西側外交筋の話として一部メディアが報じていた。
大統領は会見で、感染したウイルスの詳細は明らかにしなかったものの、「何者かがソフトウェアによって一部の遠心分離機に問題を起こした。しかし、問題は既に処理された」と述べた。
また、アハマディネジャド大統領は、同国の核開発問題をめぐる協議を、国連安全保障理事会の常任理事国にドイツを加えた6カ国と来月5日に再開すると発表。イランは核開発に関する協力などについて話し合う用意はあるとしているが、エネルギー目的だとするウラン濃縮については「(国際原子力機関)加盟国の基本的な権利だ」として交渉できないとの主張を繰り返した。
イランの核問題をめぐっては、29日にテヘランで同国の核科学者2人を狙ったとみられる攻撃が発生。1人が死亡し、1人が負傷するなどしていた。