December 8, 2010 / 11:56 PM / 9 years ago

EU当局者、ユーロ圏共同債券発行構想などで意見対立

 [ベルリン/ロンドン 8日 ロイター] 欧州連合(EU)当局者の間で8日、債務危機問題への対処を目的としたユーロ圏共同債券の発行構想をめぐって意見の対立が深まり、ドイツは法的・経済的な理由から反対する姿勢をあらためて示した。

 12月8日、EU当局者の間で、債務危機問題への対処を目的としたユーロ圏共同債券の発行構想をめぐって意見の対立が深まっている。写真はユーログループのユンケル議長り、ドイツは法的・経済的な理由から反対する姿勢をあらためて示した。2002年6月撮影(2010年 ロイター/Vincent Kessler)

 ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長は、共同債券発行構想について、ドイツが詳細を検討もせずに反対していると批判した。議長は9日発行の独ツァイト紙とのインタビューで「提案は検討される前に拒否されている」と発言。「ドイツの考え方は少し単純だ」と述べた。

 これに対してドイツ政府のザイベルト首席報道官は記者会見で、欧州内で互いを「非欧州的」と批判することは有益ではないと述べた。

 メルケル独首相自身も、ユーロ圏の共同債券発行は加盟国に誤ったインセンティブをもたらすとの見方を示し、ユンケル議長の批判に関する質問には「落ち着いて取り組み、(課題に)集中すべきだ」と答えた。

 メルケル首相は、危機対策として提案されているユーロ圏緊急融資制度の拡大と共同債券発行のいずれにも反対の立場を示している。

 ザイベルト報道官は共同債券発行構想について、実現には法的・経済的な障害があるとし、欧州連合(EU)の根本的枠組みであるリスボン条約の抜本的改正なしでは不可能だと指摘。「現時点で、ユーロ圏共同債券発行の道のりには経済・法律上の問題が立ちはだかっている。(構想に反対の)姿勢は変わらない」と表明した。

 ユンケル議長は、各国の債券を欧州レベルでまとめる単一金利を提案しているわけではないとし、大部分の債券は国ごとの金利のままになると述べた。議長は今週、イタリアのトレモンティ経済・財務相とともに共同債券発行構想を提案した。

 欧州中央銀行(ECB)内には、ユーロ圏救済基金拡大への支持や共同債券発行構想への関心を表明する当局者も一部で見られるが、ECB理事会メンバーであるフィンランド中央銀行のリーカネン総裁は8日、4400億ユーロの欧州金融安定ファシリティー(EFSF)について、規模は十分であり、拡大は不要との見方を示した。

 総裁は「実際に融資される金額はおそらくその半分程度になるだろう」と述べた。

 8日のユーロ圏金融・債券市場では、独連邦債10年物利回りが7カ月ぶりに3%を超えた。米国債が売り優勢となったこともやや影響したが、EU内の政策の相違をめぐる懸念が圧迫材料となった。

 国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は8日、欧州の状況は引き続き厳しく、先行きはこれまで以上に不透明との認識を示した。

 また「監督強化と効果的な危機解決メカニズム創設の遅れは次の危機につながる恐れがある」と指摘した。

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