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訂正:インタビュー:M&Aを積極活用、医療・産業機器を拡大へ=キヤノン会長
January 12, 2011 / 9:01 AM / 7 years ago

訂正:インタビュー:M&Aを積極活用、医療・産業機器を拡大へ=キヤノン会長

 [東京 11日 ロイター] キヤノン(7751.T)の御手洗冨士夫会長は11日、ロイターのインタビューで、2011―2015年の中期経営計画で売上高5兆円を実現するため、M&A(合併・買収)を積極活用する方針を示した。

 1月11日、キヤノンの御手洗冨士夫会長はロイターのインタビューで、2011―2015年の中期経営計画で売上高5兆円を実現するため、M&Aを積極活用する方針示す。写真は昨年9月、東京にある同社本社で(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 10年12月期の売上高はデジタルカメラや事務機器を中心に3兆7100億円となる見通しだが、5年間で医療機器と産業機器を強化する。M&Aの資金は、手元資金や金庫株を活用する方針という。

 御手洗会長によると、10年12月期の手元資金は現預金で8000―9000億円になる見込み。金庫株は昨年9―10月に実施した500億円規模の自社株買いで1億株を超え、時価総額で4000億円以上の規模になった。この金庫株について御手洗会長は、キヤノンの発行済み株式総数の約13億株に対して10%にも満たない水準だと指摘した上で「まだまだあってもいい」と述べ、今期以降も自社株買いを実施する意向を示した。

 インタビューのやり取りは以下の通り。

 ――2011―15年の中期経営計画で売上高5兆円(訂正)を目指しているが、どのように実現するか。

 「1月4日に全社の幹部を集めて説明したが次の5年では再び拡大路線をとる。業績は08年のリーマンショックで縮小したが、過去最高の07年の水準を12年に取り戻し、15年には売上高を5兆円にする。事業拡大の方法は、一眼レフカメラや複写機など既存事業の強化するほか、医療関係と産業機器関係で新事業を立ち上げて実現したい」

 ――15年に医療事業は1000億円、産業機器関連で将来は1兆円の売上高を目指している。

 「医療は今は300億円程度の売上高なので、5年間で1000億円にするためにM&Aを実行したい。X線画像診断装置や眼底カメラの2つの事業を拡大させるだけでなく、マンモグラフィーの新技術などで強化する。M&Aは疾病予防や検査薬品など薬品分野もあり得る。今の技術に親和性があるなら買いたい」

 「産業機器は関連事業を集めるとすでに3000億円くらいになるが、ひとつひとつの製品価格が大きいので5年で1兆円にするのは不可能ではない。これもM&Aを活用する。バーチャル空間によるミックスド・リアリティー(MR)の設計システムや産業ロボットを強化する。ロボットは介護や医療などにも派生する」

 ――M&Aの資金はどのように手当てするか。

 「手元資金は前期末で8000―9000億円くらいになりそうだ。1億株を超える自社株もある。国内企業(のM&A)は自社株、海外はキャッシュを活用する。M&Aの規模は相手次第だが5年間の間にやりたい」 

 ――日米欧の「世界3極体制」を強化するとしているが、どのように実現するか。

 「米国と欧州で尖った技術を持つベンチャーをM&Aしていくので、各地域でいくつか買収したら、ホールディングカンパニーを作ってファイナンスしながら研究開発ができるようにする。その研究開発で製品が生まれれば、米国本社、欧州本社を形成していくことになる」

 ――5年間の設備投資の方針はどうか。

 「毎年2000―3000億円を継続する。5年間で最低1兆円はやることになる。昨年までに長崎県のカメラ工場の投資は終わったので、(今期以降は)大分県日田市でトナーカートリッジのキーパーツ工場を建設する。投資額は300億円だが、土地は広めに買ってある。タイのインクジェットプリンターの新工場も完成する。昨年から米国バージニア州に作ったトナーカートリッジ工場は、流通から回収まで行う自動生産・リサイクルの一貫工場だが、これと同じのものを欧州に作りたい。投資額は200―300億円くらいで、今年中に土地を探して完成は来年になるだろう」

 ――アジア市場の拡大にどう対応するか。

     「中国を中心にアジアの販売要員を拡大している。今は中国の販売会社に1500人くらい、アジア全体でも3000人くらいしかいない。米国でも欧州でも1万2000人くらいいるので、アジアでも1万人以上にしたい。中国では人を集めるのが大変だが、増やしている最中だ」

     ――1億株を超える金庫株は消却はしない方針を示しているが、さらなる自社株買いで積み増す考えはあるか。

     「これから積み増していく。(10年12月の年間)配当は1株120円だ。金利からいっても銀行に預けるより自社株を買った方が得。1億株でも発行株は13億株あるので10%にも満たない。まだまだあってもいい。株価が下がれば買うのは当然だ」

     ――日立が台湾・鴻海精密工業(2317.TW)と日立ディスプレイズの中小型液晶パネルの提携で交渉しているが、キヤノンの24.9%の出資比率が下がる可能性が出てきた。

     「下がってもいい。日立ディスプレイズの子会社化はやめたが、有機ELを共同開発しているし、製品を買い入れているので関係は続いている。株主でいることが目的ではない。(日立から)相談を受けているわけではないので本当に(提携を)やるかどうかは知らないが、彼らにとってもキヤノンはよいお客になるのでは。(出資が下がっても)特に変化はない」

     (インタビュアー:村井令二、イザベル・レイノルズ)

     (ロイター日本語ニュース 村井 令二)

    *1問目の質問の「10兆円」を「5兆円」に訂正します。

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