[デトロイト 11日 ロイター] トヨタ自動車7203.TTM.Nの内山田竹志副社長(技術開発担当)は11日、米電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズTSLA.Oと共同開発中の「RAV4」EVモデル向けバッテリーのコストが、他の自動車メーカーが開発するEV専用バッテリーの3分の1で済む可能性があるとの認識を示した。北米国際自動車ショーでロイターに語った。
テスラは、ラップトップPCに使われるリチウムイオン電池を大量接続する方法を同社のスポーツカータイプEV「ロードスター」に応用。一方、三菱自動車7211.Tや日産自動車7201.Tなど従来メーカーは、EV専用に開発された高価なバッテリーを利用している。
内山田副社長は、「将来、(テスラのバッテリー方式が)成り立てば、比較的低価格のEVの開発に向けて今の電池技術のブレークスルーを待つ必要がなくなるだろう」と発言。「自動車メーカーが開発しているEVバッテリーに比べ、民生用の(ラップトップPC向け)バッテリーは大量生産されているので、おそらくコストは3分の1で済む可能性がある」と語った。
副社長は、テスラとの提携はトヨタの技術者に起業精神を持って働いてもらうための「実験」だとし、新たな共同開発モデルを発表するかどうかはまだ決定していないことを明らかにした。
また、「RAV4」EVモデルがトヨタの厳しい耐久性試験に合格し、比較的低価格で提供できる場合でも、トヨタは引き続き、ハイブリッド車とプラグインハイブリッド車が普及する可能性が最も高いと考えている、と述べた。