February 17, 2011 / 10:05 AM / 7 years ago

モルガンS不動産ファンド、大型物件のローン返済困難との見方も=関係者

 [東京 17日 ロイター] 複数の業界関係者によると、米モルガン・スタンレー(MS.N)の不動産ファンドが保有する東京都内の大型物件2件のローンが夏までに返済期限を迎える。期限までに返済できない場合、物件を売却する権利が同ファンドからローンの貸し手に移る見通し。

 レバレッジを効かせて取得した物件だが、取得後に不動産価格は大幅に下落しており、ローン返済の行方に業界関係者は注目している。

 モルガン・スタンレーは08年までの世界の不動産ブームに乗り、大型物件を積極的に取得したことで知られるが、日本でもモルガン・スタンレー不動産ファンド(MSREF)を通じて複数の物件に投資した。

 そのうち42億ドル規模の「MSREF V」ファンドが04年に1400億円で購入した品川グランドセントラルタワーについては、ローンの返済期限が4月15日に迫っている。また、88億ドル規模の「MSREF VI」ファンドが08年に1180億円で取得した千代田区内幸町の新生銀行(8303.T)旧本店ビルも7月にローンの返済期限を迎える。

 「MSREF V」ファンドは、品川グランドセントラルタワーの融資のリファイナンスを07年に実施しており、その際、モルガン・スタンレーが2780億円の商業用不動産ローン担保証券(CMBS)を組成した。

 現在の物件価値は融資額を大幅に下回っており、アナリストや業界関係者は、ローンの返済や借り換えは難しく、ビルの売却権はファンドがローンの貸し手に移譲するとの見方を強めている。米商業不動産のシービー・リチャードエリス(CBG.N)によると、どちらの物件も07年のピーク時に比べ、価格は6割程度まで下落している。

 業界関係者によると、プライベートエクイティのブラックストーン・グループ(BX.N)は品川グランドセントラルタワーに関わるローンの最劣後部分を保有しており、「MSREF V」ファンドが4月にローンを返済できなければ、返済期限後の7カ月間、物件を売却する権利を持つことになる。

     一方、ドイツ銀行(DBKGn.DE)は「MSREF VI」に対し、927億円のローンを提供しており、新生銀行旧本店ビルの貸し手となっている。ただ、727億円分をCMBSの形で他の投資家に既に売却している。

     「MSREF VI」ファンドは昨年、全日本空輸(9202.T)から07年に取得した13のホテルのローンが満期を迎えた際、借り換えを実施し、現在も物件を継続保有している。

    (ロイターニュース 藤田淳子;翻訳 大林優香)

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