[ベルリン 19日 ロイター] 第61回ベルリン国際映画祭の授賞式が19日行われ、アスガー・ファルハディ監督のイラン映画「別離・ナデールとシミン」が最優秀作品賞の「金熊賞」に選ばれた。主催者によると、イラン映画が金熊賞を受賞したのは初めて。
この作品は、結婚の危機や中流層と信仰などに重きを置く伝統的な低所得層との裁判を通じて、家族の対立などを描いた人間ドラマ。最優秀男優賞は同作品の男優全体に贈られ、最優秀女優賞も女優全体に与えられた。
ファルハディ監督は受賞後、反政府運動に参加したとして昨年12月にイランで禁錮6年の判決を受け、今後20年にわたり映画製作や海外渡航を禁じられた映画監督のジャファル・パナヒ氏に触れ、「彼の問題が解決され、来年はこの檀上に立てることを望む」と語った。