February 23, 2011 / 1:17 PM / 8 years ago

特例公債法案不成立なら国の資金繰り困難との見方

 2月23日、財務省内には特例公債法案成立のめどが立たなければ、国の資金繰りが難しくなるとの見方がある。写真は国会議事堂。2009年7月撮影(2011年 ロイター)

  [東京 23日 ロイター] 2011年度予算関連法案のうち赤字国債を発行する特例公債法案に公明党や社民党が反対することになり、3月末までの年度内成立が難しい情勢だ。

 4月以降も当面成立しない場合、予算総則で最大20兆円の発行枠が定められている政府短期証券(FB)を発行して6月まで資金が確保できるとされるが、財務省内には特例公債法案成立のめどが立たなければ、FBは発行できず国の資金繰りが難しくなるとの見方もある。予算執行の縮小や先延ばしも現実的には難しいとの声も同省内では根強く、政府・与党の政治家がいずれ何らかの決断を迫られる可能性が次第に高まっている。

 特例公債法案が3月末までに成立しない場合、2011年度予算案の一般会計総額92.4兆円のうち、赤字国債で賄う38.2兆円と、基礎年金の国庫負担分の一部確保2.5兆円の計40.7兆円(予算の4割強)が執行できなくなる。

 特に4─6月期は歳出に比べ税収が少ないため、例年新発債やFBを発行。09年度4─6月期は新発債11.2兆円、FB20.8兆円、10年度4─6月期は新発債10.7兆円、FB7.7兆円を発行している。 

 2011年度予算案での新規財源債44.3兆円のうち赤字国債が発行できなければ、発行できるのは建設国債6.1兆円のみとなる。これとFB20兆円でやりくりするとなると、ギリギリの資金繰りとなりそうだ。

 ただ、赤字国債が発行できなくとも、国会の議決を経ずに発行できる借換債(111兆円)などで当面の資金繰りについては、しのげるとの見方が市場関係者には多く、財務省内にもそのような意見がある。みずほ証券の土山直樹マーケットエコノミストは22日付リポートで「赤字国債以外の国債を優先的に発行することや、FB・税収・税外収入の利用などによって国債発行計画を極力修正しない方策が行われるものと思われる」と指摘している。

 一方、別の財務省関係者の間では、借換債などを他の用途に転用するのは財政規律の面から論外、FBも発行できない、だから資金繰りは6月まで持たない、と考える向きもある。FBが発行できないのは、特例公債法案が通るめどがなければ、償還できなくなる可能性があり「デフォルト(債務不履行)するものは出せない」(財務省幹部)との立場だ。

 仮に資金繰り懸念から予算執行を一時的に縮減・先延ばしする場合、その選択権限がどこにあるのかも不明。生活保護に関する支出は人道的に削除できないとみられるが、自衛隊の給油、私学助成金などは国会の審議なしで歳出凍結できるのか、現実にどの歳出を凍結するのか難しい判断を迫られそうだ。

  (ロイターニュース 竹本能文記者)

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