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日銀審議委員に白井慶大教授提示、金融政策は中立との見方

 3月8日、政府は日銀の須田美矢子審議委員の後任に、白井早由里・慶応義塾大学総合政策学部教授を充てる人事案を提示。写真は日銀本店。2月撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [東京 8日 ロイター] 政府は8日、3月末に任期を迎える日銀の須田美矢子審議委員の後任に、白井早由里・慶応義塾大学総合政策学部教授を充てる人事案を国会に提示した。就任には、衆参それぞれの本会議で同意を得る必要があり、各党は人事案を持ち帰って対応を協議する。

 白井氏は国際経済やアジア経済が専門で、財政問題にも詳しいが、金融政策運営に対するスタンスは中立とみられている。

 政府の人事案提示を受け、各党は今後10日間をメドに賛否を決める方向。国会同意人事は衆参両院それぞれの同意を得られなければ、白紙となる。参院は野党が多数を占めており、不同意となった場合、政府はあらためて別の人事案を提示する必要に迫られる。野党の自民党と公明党の参院関係者は、今回の同意人事案への対応について「これから人選について調査する」と述べている。

 白井氏は、金融政策に対するスタンスは未知数。専門は国際経済やアジア経済で、ギリシャ財政危機と日本の財政問題をテーマにした論文や、世界金融危機と日本の課題などについても論じている。また、中国人民元改革について研究を行うなど、為替問題にも詳しい。

 金融市場では、白井氏が須田委員の後任として国会に提示されたことについて、金融政策に対するスタンスは中立とみられ、グローバルな視点での金融政策議論の活発化に期待する声があがっている。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券・シニア債券ストラテジストの長谷川治美氏は「金融政策が専門ではなく、国際経済やグローバル金融システムなどが専門のようであり、何か金融政策の方向性が変わるといったことはないだろう」との見方を示し、「グローバル経済の中での日本経済の役割、置かれれている位置、グローバルな金融システムが日本の金融政策に与える影響など、そうした方面での議論が盛り上がれば、プラスになるのではないか」と期待する。

 セントラル短資・執行役員総合企画部長の金武審祐氏も「金融政策が専門というより、マクロ畑との印象を受ける。中立的な目でバランスよく政策運営に携わるのではないか。 白井氏が加わることにより、日銀の政策運営にいずれかのバイアスがかかるといったことはないとみている」と述べている。

 須田委員は2001年4月に審議委員に就任し、2006年4月に再任。審議委員を2期務めている。これまで、金融緩和の強化・拡大決定の際に、バブルの温床に繋がるリスクや財政ファイナンスとの誤解を招きかねないリスクを理由として、いく度か反対票を投じ、どちらかというとタカ派として知られる。

 日銀の最高意思決定機関である政策委員会は、総裁1人、副総裁2人、審議委員6人の計9人で構成。月に1─2回、定例開催している金融政策決定会合では、政策金利である無担保コールレート翌日物の誘導目標など通貨および金融の調節に関する方針を決定している。

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