March 23, 2011 / 9:38 PM / 8 years ago

ポルトガル首相が辞表、議会の緊縮財政策否決で

 [リスボン 23日 ロイター] ポルトガルのソクラテス首相は23日、政府が策定した緊縮財政策を議会が否決したことを受け、カバコシルバ大統領に辞表を提出したことを明らかにした。

 3月23日、ポルトガルのソクラテス首相は、政府が策定した緊縮財政策を議会が否決したことを受けて辞表を提出した(2011年 ロイター/Rafael Marchante)

 同首相はテレビを通して「(緊縮財政策の否決により)政府による統治の条件がすべて失われた」と述べた。

 引き続き暫定政権として内閣を存続させるとしている。

 これに先立ち、同国議会は政府が策定した緊縮財政策を否決した。

 同緊縮財政策は少数与党の社会党が提案。ソクラテス首相は同緊縮財政策が否決された場合、辞任すると表明していた。また、ポルトガルは国際支援を要請せざるを得なくなるとしている。

 採決ではすべての野党が反対票を投じた。同緊縮政策に賛成票を投じたのは社会党のみ。全230議席のうち同党が保有するのは97議席のみ。

 ソクラテス首相は「今回の政治危機は、ポルトガルが金融市場で必要としている信用に非常に重大な結果を及ぼす」と述べた。

 カバコシルバ大統領は声明を発表し、25日に全政党と協議すると表明。少なくともそれまでは現政権がすべての権限を維持すると述べた。

 24─25日の欧州連合(EU)首脳会議の開催期間中はソクラテス政権が存続することになる。

 <ユーロ下落、国債利回り上昇>

 最大野党の社会民主党は解散・総選挙が必要と主張。同党は以前、緊縮財政を支持する立場を示していたが、世論調査で支持率が伸びており、政権奪取が可能と判断したとみられる。

 同党のペドロ・パッソス・コエーリョ党首は「われわれの進む道は、民主主義が進む正常な道は、危機に対応できる、より強くより信頼できる新政権を選ぶ機会を国民に与えることだと確信している。大統領にもそのように伝える」と述べた。

 外為市場では、ポルトガル議会の緊縮財政策否決を受けて、 ユーロが1ユーロ=1.4117ドル付近から1.4103ドルに下落。

 少なくとも今後数週間は政局の混迷が続くとの見方から、市場の懸念が一段と広がる可能性もある。

 ポルトガルの10年物国債利回りは前日の7.68%から7.82%に上昇。ドイツ連邦債との利回りスプレッドは16ベーシスポイント(bp)拡大し459bpとなった。

 エコノミストの間では、調達金利が7%を超える状態が続けば、支援要請が必要になるとの声が多い。

 5年物国債利回りは、議会の採決前に8.3%まで上昇、ユーロ導入後の最高を記録した。

 インフォルマカオ・デ・メルカドス・フィナンセイロスのエコノミスト、フィリペ・ガルシア氏は「支援要請の可能性が大幅に高まった。支援要請の可能性が非常に高い」と指摘した。

 同氏によると、ポルトガルでは6月までに90億ユーロ以上の国債が償還期限を迎える。

 RBSのエコノミスト、シルビオ・ペルゾ氏は「新政権発足までの政治の停滞が懸念される」と述べた。

 ポルトガルでは、市民が賃金低下、増税、景気停滞に見舞われており、今後の政局の行方にかかわらず、緊縮財政への反発が強まる可能性がある。

 同国では過去2週間の間に緊縮財政に反対する大規模なデモが複数回行われた。23日には賃上げを求める鉄道ストも実施され、リスボン周辺の交通が混乱した。

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