March 30, 2011 / 8:40 AM / 8 years ago

福島第1原発1─4号機は廃炉不可避=東電会長

 [東京 30日 ロイター] 東京電力(9501.T)の勝俣恒久会長は30日午後、同社本店で記者会見し、深刻な状況が続く福島第1原子力発電所1─4号機について、「客観的に考えて廃炉にせざるを得ない」と述べた。同社が廃炉は不可避との認識を示すのは初めて。

 3月30日、東京電力の勝俣会長は、深刻な状況が続く福島第1原子力発電所1─4号機について、「客観的に考えて廃炉にせざるを得ない」と述べた。写真は2009年1月撮影(2011年 ロイター)

 国内最悪の原発事故を受けて同社の国有化の可能性も取りざたされているが、勝俣会長は「民営で最大限、努力したい」と語った。

 廃炉費用について勝俣会長は「試算する状況ではない」と指摘。同原発の状況について「1─6号機まで一応の安定をみることができたが、1─4号機は残留熱除去など最終冷却を実現できていない。原子炉、格納容器、燃料棒の状況を正確に把握するのは難しい。最終的な安定にはかなり時間がかかる」などと説明した。

 <損害賠償では国の援助も>

 同会長は、「放射性物質の大気や水質への拡散、農作物や飲料水への影響の拡大など大変な迷惑をかけており、心からお詫びする」と謝罪した上で、「国の支援をいただきながら原子力損害賠償制度に基づき誠意をもった賠償の準備を進めている」と述べた。

 同制度における損害賠償額は、商業原発では1200億円が上限(1事業所当たり)で、この賠償額を超える損害が発生し補償の残額を電力会社が賄いきれない場合に、国が電力会社に必要な援助を行うことが可能になっている。勝俣会長は会見で、「原子力損害賠償法はスキームがはっきりしていない法律。政府がどういう制度を制定することによるところが大きい」と指摘した。

 会見では、民間会社としての存続を目指す意向を示した勝俣会長だが、債務超過に陥る可能性については「1─4号機(の事故が)どう収束するのか、原子力損害賠償法で当社がどの程度救済されるのかなど重要な要素が未知だが、大変厳しい状況だ」と話した。手元流動性については、三井住友銀行など主力銀行から総額2兆円の融資を受けたが、勝俣会長は「LNGなど燃料費や復旧費がかかり、いくらあっても足りない状況。政府と協議しながら資金不足に陥らないよう努力したい」と述べた。

 <夏場の計画停電回避に全力>

 東電は7月末の電力供給力を4650万キロワットと見込む一方で、節電効果を織り込んで最大電力を5500万キロワットと想定している。今後の供給力の上積みは「新しいガスタービンをかき集めるとか、故障している発電所の復旧を検討しているが、最大限確保したい。いろいろな手段を通じて節電をお願いしており、何とか夏場には計画停電しないよう全力を尽くす」と強調した。 

 <清水社長の体調悪化に驚き>

 勝俣会長は、同社の清水正孝社長が昨日入院したことについて、「急に体調が悪くなったと聞いてびっくりした。それまでの心労、疲労がたまって血圧が高くなったりして医師の診断を仰いだ」と説明。同社長の復帰について勝俣会長は、「そんなにかからないで戻り、指揮を執ることができる」と述べた。

 自身を含む経営陣の責任問題については、「当面は今の事態をいかに安定させるのかが大事。そこに全力を投入することが私の最大の責務」と述べるにとどめた。

(ロイターニュース 浜田健太郎;編集 田中志保)

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