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BRICS首脳、ドル中心の国際通貨秩序の見直し要求
2011年4月14日 / 09:51 / 7年後

BRICS首脳、ドル中心の国際通貨秩序の見直し要求

 [三亜(中国) 14日 ロイター] BRICS(中国、ロシア、インド、ブラジル、南アフリカ)の首脳は14日、中国・海南島での会合後に共同声明を発表し、「安定と確実性をもたらす」広範な国際通貨システムへの見直しを呼び掛け、5カ国の影響力強化に向けて新たな一歩を踏み出した。

 4月14日、BRICSの首脳は、中国・海南島での会合後に共同声明を発表し、ドル中心の国際通貨秩序の見直しを呼び掛けた。代表撮影(2011年 ロイター)

 共同声明は、最近の金融危機で、米ドルを要とする現在の金融秩序の不備と欠陥が露呈したと指摘した。

 BRICSは、米国が大規模な貿易赤字と財政赤字を抱える状況でのドルの将来に懸念を示し、より安定した通貨システムへの変革を求めた。

 また、BRICS各国の開発銀行は、米ドル建てでなく各国の現地通貨建てで相互に信用枠を設立することで基本合意した。

 中国の胡錦濤国家主席は「時代は、BRICS諸国が対話と協力を強化することを求めている」と述べた。 

 BRICS首脳は会合で、国際通貨基金(IMF)内部の会計単位および準備資産である特別引き出し権(SDR)の世界的な役割に関する議論を歓迎した。ただ、人民元のSDR組み入れの是非について踏み込んだ議論はなかった。

 BRICSのある当局者は「国際通貨システムを拡大する必要がある。SDRはそのための手段だが、われわれはまだ現時点で人民元をSDRに組み入れることについて全会一致に達していない」と述べた。また、「インドはSDRはIMFが用いる会計メカニズムだと主張。ブラジルなどは(人民元が)交換可能になることが先決だと主張した」と明らかにした。

 中国政府は国際金融秩序の多様化に高い関心を示しているものの、人民元のSDR組み入れと引き換えに、元の自由交換を可能にする、あるいは資本規制を解除する準備があるとの意向は示していない。

 今回の共同声明は幅広い問題に触れたものの、具体性を欠いた内容となった。

 注目度の高い資金移動の問題では、大規模な越境移動がもたらすリスクに「一層の注意」を呼び掛けるにとどまった。

 世界経済については、2008年の金融危機から徐々に回復しているが、依然として不確実性に直面している、との認識を示した。

 これに関連し、インドのシン首相は「西アジア・北アフリカ情勢および日本を襲った大惨事の影響で、世界の回復プロセスの不確実性が増した」と述べた。

 BRICSの主な目的は、気候変動から国際貿易にいたる多様な課題において、新興国として共通の交渉スタンスを築き、20カ国・地域(G20)などの協議の場で欧米の対抗勢力として行動することにある。

 ロシアのメドベージェフ大統領は「われわれの経済力や政治的影響力、提携国としての展望は特別だ」と述べた。

 BRICS首脳はまた、特に食料価格およびエネルギー価格の過度な変動は、世界経済の回復に新たなリスクをもたらしている、と指摘。商品デリバティブの規制強化が解決策となるとした。

 中国は、11月に仏カンヌで開かれるG20会合で商品価格の変動問題について共通スタンスを取るとBRICSが合意することを望んでいる。

 南アを除く4カ国はこれまで2度、首脳会合を開いていた。南アを加えた5カ国での会合は今回が初めて。

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