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インタビュー:日本の原発事故で豪LNG開発ブームに拍車=Wマッケンジー
2011年4月15日 / 06:40 / 7年後

インタビュー:日本の原発事故で豪LNG開発ブームに拍車=Wマッケンジー

 [シンガポール 15日 ロイター] コンサルタント会社ウッド・マッケンジーは15日、日本が原発事故で落ち込んだ発電容量を賄うために今後長期に液化天然ガス(LNG)への需要を強め、その結果オーストラリアのLNG開発ブームに拍車が掛かるとの見通しを示した。

 オーストラリアはLNG生産能力の大幅拡充を進めており、LNG輸出で世界最大のカタールの座を脅かしている。中国を先頭にしたアジアでの急速な需要拡大を受けて、エネルギー企業がオーストラリアで開発を進めたり、プロジェクトを提案しており、同国のLNG生産能力は年産1億6000万トン程度と現行の8倍近くに膨れ上がる可能性がある。

 アナリストによると計画中のプロジェクトがすべて実行されるわけではない。しかしウッド・マッケンジーの上流コーポレート・アナリシス部門の責任者、サイモン・フラワーズ氏は、日本からの需要増で実行に移されるプロジェクトが増えるとみている。

 同氏は「今回の事情だけで、開発の承認獲得から程遠かったプロジェクトの見通しが明るくなった」と指摘。「原発の開発のペースが遅くなり、天然ガスは中期的に恩恵を受けるだろう。そしてオーストラリアなどの未着手のLNGプロジェクトは向こう数年間の開発の見通しが改善している」と述べた。

 東京電力は既にLNGの消費を増しており、3月11日の原発事故を受けて先月のLNG購入量は過去最高となった。

 フラワーズ氏によると、中国と日本は長期の供給契約と引き換えにLNG会社へ出資する。さらにLNGの有望な買い手となり、オーストラリアのLNG企業は今年、アジアのエネルギー業界での合併・買収(M&A)活動の大半に絡む可能性が高い。これまでのM&Aの動きに基づくと、こうした企業買収は年内に50億ドルから150億ドルに達しそうだという。

 同氏は「こうしたプロジェクトの生産量は合計で年5000万トン程度と、オーストラリアの現在の生産量の2倍以上に達する可能性があり、輸出先を見つける必要がある。日本がLNGの輸入拡大を求めるなら、オーストラリアは進出するのに自然な場所だ」と話した。

 ウッド・マッケンジーはオーストラリアの2020年のLNG生産能力について、現在の年間約2100万トンから約6600万トンに増加すると見込んでいるが、8000万─1億トンに上振れすることもあるとしている。

<シェールガスの脅威>

 フラワーズ氏は、オーストラリアのLNG生産量の上振れシナリオを左右する可能性のある要因として、中国などアジア地域の国によるこの10年間のシェールガス開発への取り組みを挙げた。シェールガスは技術や供給網、掘削地へのアクセスなどの問題が解決され、地質学的な調査でも問題がなければ、一部の市場ではシェールガスはLNGと競合するという。ただ、シェールガスの開発に要する時間が長引けば、オーストラリア産のLNGがシェアを拡大するチャンスになると指摘した。

 中国はまだシェールガスの生産を始めていないが、有望な鉱区で開発に向けた作業に着手している。米エネルギー省のエネルギー情報局は、中国のシェールガスの埋蔵量は米国をしのぐ可能性があるとみている。

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