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サプライチェーンは5月末にある程度回復へ=復興構想会議

 4月26日、「東日本大震災復興構想会議」の飯尾潤・検討部会長は、「基礎的なサプライチェーンは5月末までにはある程度回復し、機能する」との見通しを示した。被災した宮城県南三陸町で23日撮影(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 [東京 26日 ロイター] 菅直人首相主宰の「東日本大震災復興構想会議」の飯尾潤・検討部会長(政策研究大学院大学教授)は26日、都内での講演で、震災で途絶えたサプライチェーンについて「基礎的なサプライチェーンは5月末までにはある程度回復し、機能する」との見通しを示した。

 さらに「1年以内には全く新しいタイプの競争力を持った状態とし、3年で新たな発展段階になる」との構想を示した。

 同会議は、震災からの復興計画の青写真を描くために首相の肝いりで設置された。6月末をめどに提言をとりまとめる予定だが、同じ講演で、五百旗頭真議長(防衛大学校長)は「復興は単純な復旧ではなく、創造的復興でなければならない」と強調。復興への道筋について「10年は優にかかる」と指摘。「大急ぎの仕事も3年かかるだろう。街づくりにはその後、4年位かかる。より積極的な展望のもとで(街を)つくっていくには10年かかる。10年でも終わらない大きな事業になるだろう」とのスケジュール感を示した。

 一方、「検討部会」は復興構想会議での議論のための材料を提供するためのいわば専門家集団。部会長の飯尾氏は、被災地域を4つに分けてそれぞれの地域に応じた選択肢を検討する考えを示す一方で、最終的には地元が処方せんを選択できる「分権化された再建のやり方をしたい」と抱負を語った。

 このほか電力供給不足でダメージを受けた日本経済再建の方法やエネルギー政策・環境問題なども議論の対象とする考えを明らかにした。

(ロイターニュース 吉川 裕子;編集 吉瀬邦彦)

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