April 27, 2011 / 6:06 PM / 7 years ago

FRB国債買い入れ、6月末で終了へ:識者はこうみる

 [ワシントン/ニューヨーク/東京 27日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は27日発表した連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、6000億ドルの長期国債購入プログラムを予定通り6月末で終了する方針を示し、景気支援策の縮小を急がない姿勢を示唆した。

 市場関係者のコメントは以下の通り。

●サプライズなし、引き続きハト派的な内容

 <TCWのポートフォリオ・マネジャー、ブレット・バーカー氏>

 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明でサプライズがあることは予想していなかったが、実際サプライズはまったくなく、引き続き極めてハト派的な内容だった。

 FRBは成長見通しを若干引き下げ、インフレ(上昇)が「一時的」との見方を維持したと言えるが、想定通りの内容だった。

●サプライズなく予想通りの内容、QE2の変更ない

 <4キャストのエコノミスト、ショーン・インクレモナ氏>

 サプライズはない。政策に変更はなく、予想通りだ。

 6月までにQE2(量的緩和第2弾)を全額完了するというのが基本的な見通しだったが、一部では規模を段階的に縮小するのではとの疑問もあった。だが、昨年11月に発表されたプログラムに変更はない。

●インフレ懸念やや強まる、QE2の6月末終了を明示

 <IFRエコノミクスのエコノミスト、デービッド・スローン氏>

 3月15日の声明からの変化はごくわずかだが、インフレ加速に関する懸念が若干強まり、成長に関する認識がやや後退したように聞こえる。また、量的緩和第2弾(QE2)を第2・四半期末で終了する意向を明確にしている。これは、QE2が段階的縮小という形で第3・四半期まで継続されないことを意味する。

●刺激効果政策を維持

 <スプリンガー・フィナンシャル・アドバイザーズ、キース・スプリンガー社長>

 明示的ではないものの、刺激効果のある政策を堅持した。バーナンキ議長の綱渡り的対応だ。刺激策を解除できない一方、インフレを招くリスクがあり市場に悪影響を及ぼすことから、過剰な刺激と受け止められてはならないことを議長は認識している。

 連邦準備理事会(FRB)は償還資金を国債に再投資する方針を維持した。株式市場の反応が売りでないことは重要だ。株式市場は刺激策の継続に大きく依存している。

 超低水準の政策金利を長期間維持する方針も確認しており、FRBが引き続き経済は弱いとみていることを示している。インフレは大きな懸念事項だが、FRBは明らかにインフレをさほど問題視していない。

●金利差拡大を意識したユーロや豪ドル買いに傾く

 <IGマーケッツ証券 為替担当アナリスト 石川順一氏>

 まったく予想通りの内容でサプライズがなかった。商品価格の高騰に対する警戒感を示せばドル買いの材料になるかと思ったが、初志貫徹で、影響は一時的という文言を繰り返した。安心して金利差拡大、出口戦略を意識したユーロ買い、豪ドル買いに傾いた。ユーロは1.48ドルに迫り、それを受けてユーロ/円は120円の心理的節目を突破し、122円を目指す動きになった。

 ドル指数はテクニカルからも底が見えない状況になってきた。70の心理的ラインを目指してもおかしくない。

 ただ、ドル/円については、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)による日本の格付け見通し引き下げが影響している。単に見通しの引き下げが嫌気されただけでなく、震災に絡んだ財政問題、そして政治のリーダーシップの欠如という、政治的な根深い問題に海外勢は敏感にならざるをえない。

●米雇用・インフレ指標を丹念に見る必要

 <RBS証券 チーフ債券ストラテジスト 福永顕人氏>

 米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文で成長を下方修正し、インフレについては直近の動向を上方修正したもののインフレ期待は抑制されているとの判断を据え置いた。金融政策について、量的緩和第2弾(QE2)を6月で予定通り終了させるとし、3月の声明文で「証券購入のペースと資産買入プログラムの全体の規模を定期的に見直す」としていた部分は、「保有証券の規模とその構成」を見直すという文言に変更された。すなわち、QE2終了後も保有証券の償還分を再投資することで当面バランスシート規模を一定に保つことが示唆されている。

 20011年のGDP成長率は中心見通しが小幅に引き下げられた一方、コアインフレ率は引き上げられた。記者会見では、第1四半期の減速や、商品高によるインフレ率の上昇は一過性のものとした。長い目で見れば緩やかな景気回復が続く中で、商品主導のインフレがインフレ期待に影響を及ぼしていないため緩和的な状況を維持できるとの解釈であろう。

 総じて見て、今後の金融政策を占ううえで、市場参加者にとっては、雇用、インフレ関連指標を中心に丹念に経済指標を見るしかないということになる。金融市場で言えば過剰流動性に支えられた相場、実体経済で言えば新興国・資源国経済にけん引される景気回復というシナリオが、米国金融政策の変化によってすぐに転換させられるわけではないということを確認した。

●議長が為替に言及、ドル安放置できずとの意図か

 <みずほ証券 エクイティストラテジスト 瀬川 剛氏>

 注目度は高かったが内容は事前の観測通りとなった。株式市場としては早期の引き締めに対する警戒感が後退することでポジティブ材料だろう。

 注目されたのは、バーナンキFRB議長がドルに言及したことだ。為替は中銀の専管事項ではないため、あまり発言しないものだが、通貨政策は財務省の所管としつつも、強く安定したドルは米国と世界経済の利益になるとFRBは確信していると述べた。ガソリン価格などが上昇しており、ドル安をこのまま放置できないということだろう。対外的な単なるポーズとは思えない。

*内容を追加して再送します。

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