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米大統領の評価、ビンラディン容疑者殺害で大幅改善=米世論調査

 [ワシントン 3日 ロイター] ロイターと調査会社イプソスが3日発表した米世論調査によると、アルカイダ指導者ウサマ・ビンラディン容疑者の殺害計画成功を受け、オバマ米大統領に対する支持が急速に高まったことが明らかになった。大統領の統率力や無差別攻撃への取り組みについて評価が改善した。

 5月3日、ロイターとイプソスが発表した米世論調査で、ビンラディン容疑者の殺害計画成功を受け、オバマ米大統領(写真)に対する支持が急速に高まったことが明らかに。ホワイトハウスで撮影(2011年 ロイター/Jim Young)

 調査は2日、米国に滞在する成人1010人を対象にインターネットで実施された。

 全体の約4割が、オバマ大統領がビンラディン容疑者殺害を指示したことを受けて大統領に対する見方が改善したと回答。変わらないと答えた人は52%、悪化したと答えた人は10%だった。

 支持政党別では共和党支持者の約5人に1人がオバマ大統領に対する見方が改善したと回答。無党派層では約4分の1、民主党支持者では半数以上が改善したと答えた。

 イプソスの世論調査専門家ジュリア・クラーク氏は「共和党支持者ですら5人に1人がオバマ大統領をより好意的に見ており、大統領の支持率が短期的に大幅に上昇することはほぼ確実」と述べた。

 しかし、ビンラディン容疑者の死による今回のオバマ大統領への支持率押し上げ効果は、国民の関心が再び米経済や失業率に戻るにつれ、はげ落ちる可能性がある。

 クラーク氏は、「今回押し上げられた支持率が(2012年の)大統領選まで持続するとの証拠はない」と説明。ただ、今回オバマ大統領に軍隊の指導者としてのイメージが加わったことで大統領の統率力が増し、国の安全保障に対して弱腰であるとの共和党の批判を和らげるとして、殺害計画成功は「長期的にも(大統領に)プラスに働くだろう」と分析した。

 ガソリン価格の上昇や将来に対する悲観的な見方の高まりを背景に、オバマ大統領の過去数週間の支持率は40%半ばまで落ち込んでいる。

 調査ではその他、殺害計画成功の功績について、オバマ大統領にあると答えた人が32%、ブッシュ前大統領にあると答えた人は13%だった。25%の人がどちらでもな

いと回答したが、クラーク氏は、作戦の成功は軍部や情報機関の功績と考えている人がいると指摘した。

 ビンラディン容疑者の死を受けてより安全に感じると答えた人は18%。大半を占める68%が変わらないと答えたほか、14%が安全性はむしろ低下したと回答した。

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