May 30, 2011 / 7:23 AM / 8 years ago

ドル80円後半、NZドルが変動相場制移行後の最高値更新

 [東京 30日 ロイター]午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時とほぼ変わらずの80円後半。この日は欧米主要市場が休場のため、東京も全般に薄商いとなった。月末の五・十日で当初はドル不足が見込まれていたが、実際はドル余剰気味だったもようで、仲値公示を経てドルの軟調ぶりが際立った。ニュージーランドドルが資本流入期待から対米ドルで1985年3月の変動相場制移行後の最高値を更新する一方で、豪ドルやユーロは上値が重い展開となった。 

 ドル/円は早朝に高値81.01円をつけた後、仲値を経て80.75円付近まで下落。その後は80円台後半で一進一退を続けた。

 市場では、31日に約580億ドルの米国債償還が予定されていることが話題にのぼった。「日本だけの話ではないが、31日に円転が出るのではないか、ドル売り材料になるかもしれないと言われている」(みずほ証券為替アナリストの鈴木健吾氏)という。一方、「話題にはなっているが、それらしきフローは今のところ見られない。もう(円転は)終わっている感じがする」(国内銀行)との指摘もあった。 

 <ユーロ> 

 ユーロは早朝に1.4335ドルまで上値を伸ばしたものの、その後は1.4200ドル台後半でもみあいとなった。 

 この日はじり安となったユーロだが、「マクロ系ファンド勢が1週間から1カ月程度でユーロ・コールを買う動きが目立っている。1カ月物では1.45ドルのストライクのものも出合っていて、ユーロに対して強気な見方をしている。ギリシャ問題が混迷を深めているものの、ソブリン系の投資家は1.41ドル台は買いという姿勢で、ユーロの下値を支えている」(アナリスト)との見方が出ていた。 

 一方、ユーロ/スイスフランは1.2160スイスフラン付近。最安値を更新した27日の下値近辺で推移している。

 欧州中央銀行(ECB)のビーニ・スマギ専務理事は英フィナンシャル・タイムズ紙とのインタビューでギリシャ問題に言及し、秩序だった債務再編が可能との指摘は「おとぎ話」だと語った。また、債務償還期限の延長の可能性を排除した上で、ギリシャの債務不履行は同国の銀行システムを崩壊させると述べた。

 <NZドル、豪ドル>

 NZドルは一時0.8218米ドルまで上昇し、1985年3月に変動相場相場制に移行して以降の最高値を更新した。NZドル高のきっかけを作ったのは、中国の政府系ファンドや香港、シンガポールなどがニュージーランド国債に関心を示しているという前週末に広がった観測だった。

 さらに、この日朝方に発表されたニュージーランドの4月貿易黒字が市場予想を上回ったことも買い材料となった。同国の4月貿易黒字は11億1000万NZドルで、単月としては過去最大。4カ月連続の黒字だった。 

豪ドルは1.06米ドル後半で上値が重い展開となった。金現物は1オンス=1535ドル台の気配で軟調。

 上海金取引所は30日、金フォワード取引の証拠金比率を10%から12%に引き上げると発表した。6月2日の清算から適用する。6月6日の端午節を控え、国外の過度な相場変動からの影響を抑える狙い。銀の証拠金比率も15%から17%に引き上げる。 また6月3日から、金の値幅制限を9%、銀を12%とする。 

 <ドル/円スワップ取引>

 ドル/円スワップ取引では、オーバーナイト物などの期近物のドル・ディスカウントがほぼフラット化している。

 この日は、トムネ(T/N:トゥモロー・ネクスト、翌営業日スタートで翌々営業日エンドの取引)がマイナス0.03銭/マイナス0.02銭の気配。スポネ(S/N:スポット・ネクスト、翌々営業日スタートで翌々々営業日エンドの取引)がマイナス0.03銭のビッドのみの状態になっている。

 米短期金融市場では、フェデラルファンズレート(FFレート)の加重平均が0.09%と過去最低水準付近での推移となる一方、円のマネーマーケットでは無担保コール翌日物レートが0.069%と、日米金利差はごく狭いスプレッドまで縮んでいるため、ドル/円スワップの理論値も当然小さくなる。

 ただ、市場では、金利差の縮小のみならず、国内勢の海外証券投資の低迷や、東日本大震災後の日本の貿易黒字の縮小、欧米の金融規制の本格化など、ドル/円スワップがフラット化する別の要因もある、との声が上がっている。さらに、将来的にドル・プレミアムが常態化する可能性があるとの指摘も聞かれた。  

 <米国債>

 米10年国債利回りは3.0717/3.0699%の利回りで、前週末ニューヨーク市場終盤とほぼ変わらず。市場では米国の金融引き締めが当分先になるとの見方が大勢だが、一部では次の政策ステップは金融緩和との見方もでている。 「(10年債利回りの)3%割れがあったとしても一時的なものだとみている。外貨準備大量保有国による外貨準備の多様化の思惑はあるものの、為替介入して買う通貨はあくまでもドルであり、ドル資産の保有が増える方向性は変化がないだろう」とSMBC日興証券シニア債券為替ストラテジストの野地慎氏は語る。

 ピーター・オルザグ前米行政管理予算局(OMB)局長は26日、米連邦政府の債務上限引き上げに向けた議会の協議が長引けば、米国債市場に混乱が起きる可能性を指摘した。

 オルザグ氏は「協議が7月にずれ込み、議会が合意に至らないという(懸念)から突然パニックが起こった場合、米国債利回りは1日から2日間で25あるいは50ベーシスポイント(bp)変動するだろう。(議会の合意には)このような勢いが必要になると私は考える」という。債務上限をめぐるリスクにかかわらず、米国債利回りがこれまで低水準で推移している理由について、米国債市場が世界的な資金の安全逃避先とみなされていることが一因と指摘した。  

  (ロイター 森佳子)

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