May 31, 2011 / 2:40 AM / in 8 years

日本のソブリン格付けを引き下げ方向で見直し=ムーディーズ

 [東京 31日 ロイター] 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは31日、日本国債の格付けを現在の「Aa2」から引き下げる方向で見直しすると発表した。向こう3カ月程度をメドに、格下げするかどうか判断する。

 5月31日、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、日本政府の自国通貨建て・外貨建て債務格付Aa2を引き下げ方向で見直しの対象としたと発表した。都内で昨年9月撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 同社のトーマス・バーン・シニアバイスプレジデント兼リージョナル・クレジット・オフィサーは記者会見で「現時点で引き下げ幅などの予断を持っていない」としたが、政府が社会保障と税の一体改革などで具体的な財政再建の道筋を示せなければ、機械的に投資対象から外されるシングルA格が視野に入りそうだ。

 ムーディーズによると、今回、引き下げ方向での見直し対象になったのは、日本政府の自国通貨建て・外貨建て債務格付け。

 同社は、見直しの背景として、1)東日本大震災に関連する経済・財政コストが当初の予想をはるかに上回る規模となり、世界的な金融危機が財政と経済に与えたマイナス影響が、より拡大しつつある、2)今後も適切な時間軸で財政赤字削減を達成できないのではないかとの懸念、3)人口動態上の圧力の高まりや、危機後の不安定かつ不確実なグローバル経済環境において生じ得る新たなショックに対し、長期的財政再建戦略がぜい弱――の3点を列挙。

 「(政府が掲げる2020年までのプライマリーバランスの赤字解消には)新たな財政改革が必要だが、ねじれ国会や菅直人首相に対する政治的圧力の高まりによって、そうした取り組みが難航する状況が続くだろう」との見解を示した。

 ムーディーズは、震災前の今年2月に日本国債の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更。02年5月以来となる引き下げ(見通しを含む)により、社会保障と税の一体改革を中心とする政策対応を取るよう、警鐘を鳴らしていた。

 菅政権が6月にまとめる改革案を待たずに今回の措置に踏み切ったことについて、同日午後、都内で記者会見したトーマス・バーン氏は「社会保障と税の一体改革を重要視していることのあらわれ」と指摘。引き下げの幅については「現時点で予断を持っていない」と話した。

 一方、政府内で現行の消費税率を2015年度までに10%程度に引き上げる案が浮上していることに関しては「今回の決定とは関係ない」と言及。また、震災復興をにらんだ「一時的な増税や国債発行は、(国債格付けに)必ずしもネガティブではない」と述べた。

 (ロイターニュース 山口貴也、片山直幸;編集 田中志保)

*内容を追加します。

0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below