May 31, 2011 / 8:25 AM / 8 years ago

みずほ銀とみずほFGに業務改善命令、システム障害で=金融庁

 [東京 31日 ロイター] 金融庁は31日、東日本大震災の直後に大規模なシステム障害を起こしたみずほ銀行と持ち株会社のみずほフィナンシャルグループ(8411.T)に対し、銀行法に基づく業務改善命令を発動したと発表した。経営責任の明確化やグループ管理態勢の強化・人事管理態勢の見直しを求めた。

 5月31日、金融庁は大規模なシステム障害を起こしたみずほ銀行と持ち株会社のみずほフィナンシャルグループに対し、銀行法に基づく業務改善命令を発動したと発表。18日撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 <「初動に遅れ」「企業風土に課題」と金融庁>

 業務改善命令では、みずほ銀に対して経営責任の明確化や再発防止策の速やかな実施などを求め、みずほFGに対して責任所在の明確化やグループ管理態勢強化、人事管理態勢のあり方の見直し、システム戦略の見直しなどを求めた。

 金融庁はみずほ銀の一連のトラブルについて、払い込み処理の渋滞による一時的な障害のほか、初動対応の遅れや報告体制の不備、関係会社・部局での連携の不備、適切な人員配置の指示の遅れがあったため、二次障害が発生・拡大したと分析しており、経営陣の初動の遅れによる危機管理態勢上の問題があったとしている。

 みずほFGに対しては、システムのコンティンジェンシープランの整備やIT(情報技術)投資戦略、適材適所の人材配置やグループ内連携態勢などで経営陣の機能発揮に問題があるとし、グループ一体感の醸成への取り組みが十分でなく、企業風土に課題があると指摘した。

 みずほ銀とみずほFGには6月末までに改善計画を提出させ、実施状況を定期的に報告させる。金融庁幹部は「危機意識を持ち、社内一丸となって改革に取り組んでほしい」と指摘している。

 みずほ銀とみずほFGは同日、金融庁による処分を受け、再び大規模なシステム障害を起こすことのないよう改善・対応策を着実に実行するとし、「(顧客から)信頼されるよう、顧客第一主義の原点に立ち返って全役職員が一丸となり取り組んでいく」とのコメントを発表した。具体的な改善・対応策は後日、あらためて公表するとした。

 <システム検査のあり方で見直しも>

 今回のみずほのシステム障害を受け、金融庁は「システム障害はみずほだけの問題ではなく、他行でも起こり得る」(幹部)とし、今後の通常検査では、障害発生時の影響が大きいシステムリスクを注視して検査・監督にあたっていく方針。他行にもシステムの管理態勢などで報告を求める可能性があるという。とりわけ、システム統合・更改に伴うリスクが高いとみており、今後みずほが実施するシステム統合においても重点的に点検する。

 みずほ銀行のシステム障害は、震災直後の14日に義援金の処理が渋滞したことに端を発し、15日に明らかにされた。最大116万件の振り込みの遅れが生じるなどトラブルが拡大・複雑化し、収束まで2週間程度かかった。

 システム障害が震災直後の非常時に発生したことから、金融庁は「こういうときのネットワークシステムのダウンは大変遺憾だ」(自見庄三郎金融相)と事態を重くみて、みずほ銀行の立ち入り検査を実施。持ち株会社のみずほFGに対しても「人事権があり義務・責任がある」(自見金融相)として、立ち入り検査を実施していた。

 みずほは、原因究明などのため設置した第三者委員会(委員長・甲斐中辰夫氏)の意見を踏まえ23日、みずほ銀の西堀利頭取が引責辞任するなどの人事を発表。グループ一体運営に向けたガバナンス強化策として、傘下のみずほ銀行とみずほコーポレート銀行を統合させて2─3年後をめどに1バンク体制に移行する方針を発表していた。

 みずほ銀行は2002年にもシステム障害を起こしており、金融庁は前回も業務改善命令を出した。みずほは再発防止策を策定・実施していたが、再びシステム障害を起こした。

 ◎みずほ銀に対する業務改善命令

 1.みずほ銀が策定した再発防止策を速やかに実行すること。

 2.処分を受けてさらなる再発防止策の必要性を検討すること。必要があれば、その改善計画を策定し、速やかに実行すること。

 3.システムリスクの総点検をした上で、必要な改善計画を策定し実行すること。

 4.顧客対応に万全を期すこと。

 5.経営責任の明確化。

 6.改善計画などを6月末までに提出し、実施状況を定期的に報告すること。

 ◎みずほFGに対する業務改善命令

 1.みずほFGが策定の業務改善策を速やかに実行すること。

 2.処分を受けてさらなる業務改善策の必要性を検討すること。必要があれば改善計画を策定し、速やかに実行すること。

 3.みずほ銀のシステムリスクの総点検の結果を検証し、グループとしての改善策を策定・実行すること。

 4.システム戦略の見直し。

 5.グループ会社の管理態勢の強化・人事管理態勢のあり方の見直し。

 6.責任の所在の明確化。

 7.改善計画などを6月末までに提出し、実施状況を定期的に報告すること。

(ロイターニュース 平田紀之;編集 山川薫)

*内容を追加して再送します。

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