June 7, 2011 / 8:27 PM / in 9 years

FRB議長が米成長は減速と指摘、追加緩和策検討は示唆せず

 [ワシントン 7日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は7日、米経済成長が減速しているとの認識を示した。ただ、FRBが追加緩和策を検討していることは示唆しなかった。

 6月7日、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は、米経済成長が減速しているとの認識を示した。ただ、FRBが追加緩和策を検討していることは示唆しなかった。5月撮影(2011年 ロイター/Jonathan Ernst)

 議長はアトランタでの講演の準備原稿で「年初来の米経済成長は予想を幾分下回っているようだ」とし、「多くの指標は過去数週間に労働市場が若干失速したことも示唆している」と述べた。

 その上で、最近のこうした弱さが長期間続く可能性は低いとし、年後半には成長が加速するとの見通しを示した。

 議長は「生産水準は依然、潜在力を大きく下回っている」と指摘。「したがって、緩和的な政策が引き続き必要だ」と述べた。

 TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、リチャード・ギルフリー氏は、議長の発言について「かなり悲観的だ」と指摘。

 「FRBは長期にわたって低金利政策を続けることになろう」と述べた。

 議長の発言を受け、米株式市場は下落。米国債価格は上昇した。

 最近の米インフレ率の上昇については、懸念すべき傾向としながらも、一時的になると予想。賃金の鈍い伸びや安定したインフレ期待を踏まえると、米経済は差し当たり連鎖的な物価上昇のリスクには直面していないとした。

 米財政問題をめぐっては、持続可能な財政政策に向けた長期計画が必要との立場をあらためて示した上で、短期的に大幅な歳出削減を実施すれば、なおぜい弱な景気回復が妨げられ、逆効果となる恐れがあると警告した。

 議長は「ごく短期的に急激な財政健全化を進め、依然ぜい弱な景気の回復が損なわれれば、自滅的なことになりかねない」と指摘。

 「中・長期的な財政健全化につながる決定を今日下すことで、当局は景気の回復をリスクにさらしかねない急激な財政縮小を避けることができる」と述べた。

 <QE3>

 GFTの通貨調査部門ディレクター、キャシー・リーエン氏は「QE3(量的緩和第3弾)は現段階では選択肢にはない」と指摘。

 「これは多分に政治的な影響によるものだが、QE3が実施されるには、経済のさらなる悪化と非農業部門雇用者数の数字の一貫した弱さが確認される必要がある」と述べた。

 ロイターが5月の雇用統計発表後に実施したプライマリーディーラー調査によると、FRBが今後2年以内にQE3を実施する確率は、回

答した17社の予想中央値で10%となった。

 また回答したプライマリーディーラーの多くが、FRBが事実上のゼロ金利政策を2012年下期まで継続するとの見方を示している。

 FRB当局者は、景気が予想外に低迷していることを認めているが、追加緩和を支持する声はまだ出ていない。

 シカゴ地区連銀のエバンズ総裁はウォールストリート・ジャーナル紙とのインタビューで、QE3の実施を現時点で支持しない考えを表明。

 アトランタ地区連銀のロックハート総裁も追加緩和が必要になるほど経済は弱くないとの認識を示している。

 ボストン地区連銀のローゼングレン総裁はCNBCに対し、景気の低迷で将来の引き締め時期が遅れる可能性があると指摘したが、ダラス地区連銀のフィッシャー総裁は金融緩和が行き過ぎだった可能性があるとの認識を示している。

*内容を追加して再送します。

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