[ロサンゼルス 7日 ロイター] 着せ替え人形「バービー」を販売する米玩具メーカー大手マテルのロサンゼルス近郊にある本社で7日、人形の包装が熱帯雨林の破壊につながっているとして、バービーの恋人ケンなどに扮(ふん)した環境保護団体グリーンピースのメンバーが抗議活動を行った。
不機嫌な表情のケンが「バービー、もう終わりだよ。森林破壊に熱中している女の子とはデートしない」と宣言する様子が描かれた巨大な幕が掲げられたほか、グリーンピースによると、バービーの格好をしたメンバーがピンク色のブルドーザーを運転するなどしたという。
警察の広報担当者によると、今回の抗議活動で6人が逮捕された。さらに2人の身柄が拘束される可能性があるもよう。
グリーンピースのロルフ・スカー氏は電子メールの声明で「つやつやしたピンク色の箱を開けるとバービーの汚い秘密が見つかる。バービーの包装はインドネシアの熱帯雨林から作られており、目先の利益で伐採されている」とし、マテルのような会社が伐採の状況を考慮せず安易に包装用の紙を購入することにより、今やインドネシアの熱帯雨林に生息するスマトラトラは絶滅の危機に瀕していると主張した。
一方、マテルはロイターに宛てた書簡で、紙資源についてグリーンピースとやり取りを行っていると反論。広報を担当するジュールズ・アンドレス氏は「われわれが開かれた連絡窓口を設置していることを踏まえると、(グリーンピースによる)今回の挑発的な行為は驚きであり、残念だ」と述べた。