June 22, 2011 / 12:56 PM / 8 years ago

ロイターサミット:トヨタが供給網見直し、調達先を分散化=布野副社長

 [東京 22日 ロイター] トヨタ自動車(7203.T)の布野幸利・副社長は22日、東日本大震災で寸断されたサプライチェーン(供給網)について、部品や素材を調達する地域や企業を分散させる方向で見直す考えを示した。

 6月22日、トヨタ自動車の布野副社長は、東日本大震災で寸断されたサプライチェーンについて、部品などを調達する地域や企業を、分散させる方向で見直すと表明。写真はロイター日本再生サミットで(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 将来的には一次サプライヤーだけでなく、二次サプライヤー以降も対象にする予定。「ロイター日本再生サミット」で語った。

 同副社長は「震災を通じて、マイクロコンピューターや一定の素材については(供給網が)特定の地域に集中していたことがわかった」と指摘、「リスクを分散するために、サプライベースを分散化しないといけない」と述べた。

 トヨタは、部品不足の影響で震災後に大幅な減産を余儀なくされたが、生産は急速に回復している。布野副社長によると、7月には国内で生産が震災前の計画ベースに戻り、海外では多少遅れがあるものの、9月頃には同様に計画通りの水準に回復する見通し。ただ同社は受注から納車まで滞りなく行えるようになることを「正常化」と位置付けており、その時期はこれまで通り11月頃とした。

 <円高を車種構成の改善などで吸収>

 一方、円高が継続していることについて布野副社長は「トヨタはこれまでも信じられないような原価低減を実現してきた。ただ1ドル=80円や80円より下は(円が)高過ぎる」と指摘。それでもトヨタとしては一層の原価低減努力に加え、車種構成の改善などにも取り組み、対応していく姿勢を示した。円高は収益圧迫要因となるが、同社としては国内で年間300万台前後の生産水準を維持する方針という。

 日本でモノ作りを続けるには、円高だけでなく、二酸化炭素削減、高い法人税率、厳格な労働規制、通商面での遅れが障害となっているが、震災で電力不足も加わり、自動車業界は「六重苦」と呼ぶ。それでもトヨタにとって日本は「新製品を製造していくベースとして活動しやすい場所」。布野社長は「震災を通じ証明されたように、規律があり、献身的な労働者が多く、人的な力が日本の強さを支えている」と語った。

 リコール問題に続き、日本の震災の影響で減産を余儀なくされた北米市場の立て直しについては、トヨタブランドに対する「顧客の信頼は全くと言っていいほど失われていない」と述べ、米国経済が回復する局面では「うまくチームビルディングができれば、(販売の)再構築は決して難しくない」と語った。

 ロイターサミットは、ロイター編集局が世界各地で行っている報道イベントで、時々のタイムリーなテーマについて各地のオピニオンリーダーを連続インタビューし、その内容を記事、写真、映像で世界各地に配信している。今回は6月20日から22日まで、日本だけでなく世界にとっても重要な東日本大震災からの復興策をテーマに「ロイター日本再生サミット」として開催している。

(ロイターニュース 杉山健太郎 大林優香 金昌蘭 岡村慧;編集 北松克朗)

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