July 4, 2011 / 4:05 AM / 8 years ago

タイ総選挙でタクシン元首相派が圧勝、初の女性首相誕生へ

  [バンコク 4日 ロイター] タイで3日実施された総選挙(下院議会選挙、定数500)は、タクシン元首相の妹、インラック氏が率いる野党・タイ貢献党が圧勝し、インラック氏が同国初の女性首相となる見通しとなった。

 7月3日、タイの総選挙はタクシン元首相の妹、インラック氏(写真中央)が率いる野党・タイ貢献党が圧勝し、インラック氏が同国初の女性首相となる見通しとなった(2011年 ロイター/Damir Sagolj)

 ただ、クーデターで国外追放された元首相をいつ帰国させるかなど、多くの課題がインラック氏を待ち受けている。

 選挙管理委員会によると、インラック氏のタイ貢献党の獲得議席数は過半数を超える264議席と予想される。このため、軍関係者を含む反タクシン派グループがインラック氏の首相就任を阻止する可能性は低い見通し。

 証券会社アジア・プラス・セキュリティーズのKongkiat Opaswongkarn最高経営責任者(CEO)は「大差での勝利は軍による干渉の問題を和らげ、タイ貢献党の政権樹立と政策すべての実施を容易にするだろう」と語った。

 また、軍による政治干渉のリスクが少なくなる選挙結果を受けて、バンコク株式市場は大きく上昇すると予想した。

 タイバーツTHB=は4日、対ドルで1%超上昇している。

 インラック氏は3日夜、児童へのタブレット型端末の配布や最低賃金の大幅引き上げといった選挙公約の達成にかかるコストが経済に打撃を与えるとの懸念に反論。ロイターに対し、「われわれは国民のコストを減らしていく。われわれは国民に還元する所得を生む方法を分かっている」と語った。

 今回の選挙戦で、インラック氏のタイ貢献党とアピシット首相の民主党が掲げた公約は似たような内容で、社会保障制度の改善やインフラ(社会資本)投資の促進など、同国で「タクシノミクス」と評される民衆迎合型の施策だった。 

 インラック氏は3日、ドバイで事実上の亡命生活を送っているタクシン元首相から勝利を祝福する電話を受けた後、支持者に対し「私は最善を尽くし、あなた方を失望させない」と述べた。また、記者団に「彼(タクシン氏)は私に、この先まだ厳しい取り組みが多く待ち構えていると言った」と語った。

 一方、アピシット首相は同日、敗北を認め、「貢献党が政権を樹立することを祝福する」と述べた。

 タクシン氏はドバイで、自身の帰国について記者団に「適切な時期を待つ」姿勢を示した。「私の帰国が問題を引き起こすことになれば、まだしない。自分は解決策であるべきで、問題であってはならない」と述べた。有力実業家で、2001年と2005年の選挙で大勝したタクシン氏は、依然として貧困層の間で絶大な人気がある。

 今回の選挙結果は、反タクシン派としてエリート層のアピシット首相を支持した軍部、資産家、国王の諮問機関などによる伝統的支配に対する国民の非難の表れといえる。

 タイ貢献党の大差での勝利は、タクシン首相が2006年のクーデターで失脚した後、暴動がたびたび起こるなかで待ち望まれていた政治の安定をもたらす可能性がある。

 政治リスクコンサルティング会社ユーラシア・グループの東南アジア担当アナリスト、Roberto Herrera-Lim氏は「タイ貢献党が短期的に妨害される可能性はかなり限定されている。誰もが懸念していた(政治の)不安定の可能性は低そうだ。軍は今後、実際的になる必要があるだろう」と指摘した。

*情報を追加します。

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