[ニューヨーク 12日 ロイター] 交流サイト(SNS)世界最大手の米フェイスブックは近年、米司法当局にとって事件捜査の重要なツールになってきている。ロイターがウエストローの法律情報データベースを調べたところ、2008年以降少なくともユーザー情報の開示を求める捜査令状が20回以上発行されていた。
その捜査令状の多くが、ユーザーのメッセージのやりとりやウォールへの書き込み、ビデオや写真のリンク、イベント履歴、拒否した友達リクエストなどに関する情報の開示を求めていた。
令状を請求したのは米連邦捜査局(FBI)や米司法省麻薬取締局(DEA)などで、捜査対象は放火や性的暴行、テロなど幅広い。
ウエストローのデータによると、2011年に入って少なくとも11件の捜査令状が発行され、昨年通年の件数からすでにほぼ倍増となっている。ただ、すべての記録が公開されている訳ではないので、正確な件数の把握はできていない。
フェイスブックの最高セキュリティー責任者(CSO)、ジョー・サリバン氏は電話インタビューで、捜査令状の件数についてはコメントを拒否。同社はユーザーのプライバシーには慎重に対応しており、司法当局の「情報の探り出し」に対しては通常抵抗していると語った。