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キリンがブラジル飲料会社を1988億円で買収、成長市場取り込みへ

 [東京 2日 ロイター] キリンホールディングス2503.Tは2日、ブラジルでビールや清涼飲料事業を展開するスキンカリオール・グループ(サンパウロ州)を39億5000万レアル(約1988億円)で買収すると発表した。

 8月2日、キリンホールディングスが、ブラジルでビールや清涼飲料事業を展開するスキンカリオール・グループを子会社化すると発表した。都内のキリン本社で2008年11月撮影(2011年 ロイター)

 国内ビール市場が縮小する中で、成長するブラジル市場の取り込みを図る。日本のビール大手がブラジル市場に本格的に進出するのは初めてとなる。

 三宅占二社長は会見で「大きくて、将来の成長が見込める市場で有望な投資機会を得た。キリンの商品開発力、マーケティングリサーチ力、技術力を生かして、成長市場を取り込みたい」と述べた。再編が進むビール業界では買収対象案件が減少しているとみられているなかで、「グローバルな酒類市場は激烈な競争が続いている。いろいろな再編成が進む中でこれだけの有望案件が出てくるのはまれだと認識している」とした。

 キリンは、長期経営構想の中で、アジア・オセアニアのリーディングカンパニーになることを打ち出している。三宅社長は「アジア・オセアニア地域が最重要であることに変わりはない。東南アジアの飲料事業のシナリオをしっかりと進めることが優先順位として一番高い」と強調。ただし「その地域以外での成長性、収益性の良い事業の探索は並行して行ってきた。酒類、ビール事業の新規案件の数も多いわけではない。そのなかで、良い投資案件があったため、今回の投資を決めた」と説明した。買収に際しては「円高が後押しをしているということはない」と述べた。 

 キリンは、スキンカリオール社の発行済み株式総数の50.45%を保有するアレアドリ社の発行株すべてを取得する。株式取得は2日付。支払資金は手許現金と外部借り入れで充当する。今回の案件実施後も、D/E倍率は1倍以内に収まる見通し。三宅社長は「残りの株式を保有している人々とも交渉に入っており、将来的には100%取得の可能性もある」と語った。

 ブラジルのビール、清涼飲料市場はそれぞれ3兆円弱。ビール市場は1260万キロリットルで、日本の約倍の数量となっている。ビール市場の2006年―10年の平均成長率は12%、2010―15年は9.8%が見込まれているという。このなかで、スキンカリオール・グループは、ブラジル第2位のビール事業(シェア15%)、第3位の炭酸飲料事業などを行っている。ブラジル全土にわたる販売網や国内13カ所の製造設備などを保有する。2010年12月期の連結売上高は56億6500万レアル(約2852億円)。ビール事業においては、特に成長が見込まれるプレミアム市場を強化したい考え。  

 三宅社長は「まずは現地ブランドを現地のパートナーとブラッシュアップしていく。現地にあった商品開発をしていく」とし、キリンブランドの投入については「具体的なことは考えていない」とした。 

 キリンのファイナンシャル・アドバイザー(FA)はシティグループ証券、アレアドリ社はBTG Pactual。

 (ロイターニュース 清水律子 江本恵美)

*内容を追加して再送します。

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