August 2, 2011 / 2:11 AM / 8 years ago

米下院が債務上限引き上げ法案を可決、2日の上院採決経て成立へ

 [ワシントン 1日 ロイター] 米下院は1日、債務上限引き上げ法案を269対161で可決した。デフォルト(債務不履行)回避に向け最大の障害をクリアしたことになる。

 上院は米東部時間2日正午(日本時間3日午前1時)に採決を行う予定で、可決が確実視されている。上院可決後はオバマ大統領の署名を経て成立する。

 下院の採決結果は賛成が予想を大幅に上回った。民主党議員は賛成・反対がともに95票で同数、共和党は174人が賛成、66人が反対に回った。 

 世界の金融市場では、共和党内の保守的な「茶会党」メンバーやリベラルな民主党議員の反対が指摘され、下院での可決をめぐる不透明感が波乱要因とされていた。

 共和党のベイナー米下院議長は採決後、記者団に「このプロセスは機能する。見栄えが良いとは言わないが、機能するだろう」と述べた。

 2日の法案可決により、米国は新たな借り入れが不能となる事態を回避できることになる。 

 金融市場の反応はほとんどみられない。

 PIMCOの共同最高投資責任者、モハメド・エルエリアン氏は、今後の焦点は、格付けのほか、過去数週間の政治的ゴタゴタが、家計や企業の信頼感、経済ガバナンス、成長、雇用、不平等感、世界経済における米国の立場などに及ぼす悪影響に移ると指摘した。   

 下院での可決に向け、民主・共和両党とも指導部は大統領との合意案への同意取り付けに奔走した。ただ、借入コストの上昇やぜい弱な景気回復への打撃などにつながる格下げ懸念は依然としてぬぐえていない。

 合意案は増税なしに10年間で歳出を削減することや、11月までに赤字削減策をとりまとめる特別委員会の設置を盛り込んでいる。債務上限は2013年までの資金需要を賄うのに十分な規模に引き上げられる。 

 <「長く面倒なプロセス」> 

 オバマ大統領と機会指導部は、合意した妥協案は完全ではないと認めており、デフォルト回避に必要だったと強調している。

 大統領は支持者向けのビデオメッセージで「長く面倒なプロセスで、妥協の末生まれた結果は満足には程遠い。ただ、われわれが直面する大きなチャレンジにどのように取り組むか、重要な議論の場を提示している」と述べた。 

 勝者が誰であるかは決め難い。

 オバマ大統領は歳出削減で譲歩を迫られ、2012年の大統領選を戦う中でリベラル層の説得を余儀なくされる。一方で、再選を勝ち取るために必要な穏健派や無党派層の支持につながることが期待される。

 共和党のベイナー下院議長は、望んでいた歳出削減を増税なしで勝ち取ったものの、柔軟性を欠くというイメージとの戦いや、党内の茶会党メンバーへの配慮が必要になってしまった。 

 <増税めぐり論争が再燃する可能性> 

 下院が承認した法案は、12人のメンバーからなる特別委員会が11月下旬までに1兆5000億ドルの歳出削減を提案する。

 合意案では、具体的にどの歳出が削減されるかは明らかにされておらず、どのプログラムが影響を受けるかの決定は先送りされている。

 一部の委員が過去25年で最大の税制改革を主張し、優遇措置の廃止が新たな政争の種となる可能性もある。

 ベイナー下院議長はテレビ番組で、特別委員会が増税を提案したら支持するかとの質問に、否定的な見解を示した。

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