[ストックホルム 4日 ロイター] スウェーデン南部のエンゲルホルムに住む31歳の男が、自宅の台所に「原子炉」を作ろうとし、原子力安全法違反の容疑で逮捕されたことが4日分かった。男は自身の実験をインターネット上に掲載していたという。
逮捕されたのはリチャード・ハンドル容疑者で、原子炉を作ろうと思った理由について、「できるかどうか興味があった。ただの趣味だ」とロイターに説明。台所の調理器具の上で、放射性物質であるアメリシウムやラジウム、ベリリウムを純度96%の硫酸を混合させようとしたという。
「3─4カ月前に沸騰爆発を起こした」と言うハンドル容疑者は、その様子を「メルトダウン」というタイトルでブログに記し、「汚れた調理台を掃除した後、さらにラジウムを入手して実験を続けた」と投稿した。
同国の原子力当局の声明によると、同容疑者が放射性物質を危険な状態で扱っているとの通報を受け、捜査当局が先月20日に家宅捜索。その際、自宅があるアパートの放射能レベルは通常レベルで、放射能漏れもなかったという。
ハンドル容疑者はその後、サイトに短く「計画はキャンセルされた」と宣言。拘束後すぐに釈放されたが依然容疑者扱いで、刑事処分についてはまだ結論が出ていない。