August 19, 2011 / 5:14 PM / in 8 years

米副大統領、中国に米債の安全性を再確認 米中間の信頼醸成に努力

 [北京 19日 ロイター] 中国を訪問しているバイデン米副大統領は19日、温家宝首相と会談し、中国は同国が保有する多額の米国債の安全性について「一切懸念することはない」と述べた。これに対し温首相は、中国は米経済が健全な成長軌道に戻ると確信していると述べるなど、両国間で信頼醸成に向けた動きがみられた。 

 8月19日、訪中しているバイデン米副大統領は、温家宝首相との会談で米債の安全性を再確認。両国間で信頼醸成に向けた動きがみられた。写真は同日、人民大会堂での会談を控え握手する両氏(2011年 ロイター/Andy Wong/Pool)

 5日間の日程で中国を訪問しているバイデン副大統領は、訪問2日目に温首相と会談。温首相は「米国が国債に関する約束と義務を順守し、米国債の安全性と流動性と価値を保全するとのメッセージをバイデン副大統領が中国国民に向けて発信したことは非常に重要なことだった」と述べた。

 格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)が5日に米国債の格付けを引き下げてから、中国当局者による米国債に関する言及は、この日の温首相の発言が初めてとなる。

 これに対してバイデン副大統領は、米政府は中国政府の米国債への投資に感謝しており、米国は中国による投資を歓迎すると発言。米国債について「一切懸念することはないと明言する」と述べた。 

 バイデン副大統領は、次期最高指導者に内定している習近平国家副主席とも会談。同会談の記録によると、バイデン氏は「米国に対する賭けを行うことで利益が得られたことはない」と述べた。バイデン副大統領は胡錦濤国家主席とも会談している。 

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(香港)のエコノミスト、Ting Lu氏は、中国政府の米国債の将来的な買い入れに影響を及ぼすのは両国政府による信頼醸成に向けた努力ではなく、米ドルと米国債が持つ安全資産としての性質だと指摘。「中国は米(ドル建て)資産をさらに買い入れるだろうか。答えはイエスだ。ただ、これはバイデン副大統領の信頼醸成に向けた努力によるものではなく、短期的には米ドルと米国債が安全資産であるとの現実的な理由によるものだ」と述べた。

 習国家副主席はこの日、企業幹部らとの円卓会議に出席。前日のバイデン副大統領との会談で、同副大統領が米経済立て直しに向けた努力について説明したことを明らかにし「米経済は自己修復に向け大きな力を持っている」と発言。「われわれは、米国が課題に立ち向かうなかで米経済がさらなる発展を遂げると確信している」と語った。

 そのうえで、米中両国は国際市場における信頼回復に向け力を合わせる必要があるとの考えを示し、「信頼は黄金より価値がある」と述べた。  

 米中間の信頼感について、北京ファースト・アドバイザリーの首席エコノミスト、Dong Xian'an氏は、米中両国は「マクロ政策を調整し、それぞれの財政システムの透明性を相互に高める必要がある」と指摘している。

 バイデン副大統領は、中国における米企業の扱いについて米政府が懸念していることと同様に、中国側にも米市場へのアクセスについて法制上の懸念があるとの認識を示した。

 この点について習国家副主席は、中国は政府調達に関してすべての企業を対等に扱うと発言、中国市場から締め出されているとの米企業の懸念の緩和に努めた。

 一方、中国政府のウェブサイトに掲載された声明によると、温首相は、米政府は中国のハイテク製品の輸出に関する規制を緩和する必要があるとの立場を示している。

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