[ニューヨーク 26日 ロイター] 26日の米国株式市場は反発し、週間でも1カ月超ぶりに上昇した。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長によるジャクソンホールでの講演を受け、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加緩和が検討されるとの期待感が高まった。
景気てこ入れの具体策が示されなかったことから、講演直後はいったん株価が下落したが、その後、FRBは追加措置への道を残しているとの見方から上昇に転じ、ハイテク株が上げを主導した。
バーナンキ議長は講演で、追加刺激策の選択肢などについて検討するため、9月のFOMCの日程を当初の1日から2日間に延長する方針を明らかにした。また、FRBとして最近の動向を懸念しているとしたほか、インフレは低水準にとどまるとの認識を示した。
スタイフェル・ニコラウスの市場ストラテジスト、ケビン・カロン氏は「バーナンキ議長はQE3(量的緩和第3弾)に青信号を示さなかったが、赤信号も出さなかった」と指摘し、「インフレが懸念材料でないとの認識を示唆したことは、今後に何らかの可能性を残すものだ」と述べた。
ダウ工業株30種は134.72ドル(1.21%)高の1万1284.54ドル。
ナスダック総合指数は60.22ポイント(2.49%)高の2479.85。
S&P総合500種は17.53ポイント(1.51%)高の1176.80。
週間ではダウが4.3%、S&P500が4.7%、ナスダックが5.9%、それぞれ上昇した。
ハイテク株が買われ、シスコシステムズCSCO.Oは1.6%高、マイクロソフトMSFT.Oは2.8%高。インテルINTC.Oも1.8%上昇した。
ニューヨーク証券取引所、NYSEアメックス、ナスダック3市場の出来高は約79億株。騰落比率はニューヨーク証券取引所が5対1、ナスダックは約4対1だった。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)
終値 11284.54(+134.72)
前営業日終値 11149.82(‐170.89)
ナスダック総合
終値 2479.85(+60.22)
前営業日終値 2419.63(‐48.06)
S&P総合500種
終値 1176.80(+17.53)
前営業日終値 1159.27(‐18.33)