September 6, 2011 / 10:03 AM / 6 years ago

たばこ増税は販売数量の減少加速、持続的税収増にはならず=JT

 [東京 6日 ロイター] 日本たばこ産業(JT)(2914.T)は6日、一部の閣僚からたばこ増税に関する発言が出て、問題が広がっている件に関して「更なる増税は販売数量の減少を一層加速することになり、持続的な税収増に結びつかない」との見解を示した。

 そのうえで、東日本大震災からの復興財源を確保するには、政府が保有するJT株全株の売却を進めることが望ましいとしている。

 たばこは昨年10月に、1本あたり3.5円の増税が実施された。JTによると、この結果、数量は約20%の大幅な減少になっているという。田中泰行・執行役員CCOは記者団に対し「過去の増税時も、税収は一時的に伸びても2、3年経つと元に戻り、販売本数減による減収効果になる。税収面では、増税は持続的な効果がない」と指摘。そのうえで「大幅かつ急激な増税はいかがなものかと思うし、たばこというひとつの商品、愛煙家だけをターゲットとするのは税の公平性から問題。広くバランスのとれた議論がなされるべき」と述べた。

 JTとしては、復興財源として、たばこ増税よりも政府が保有するJT全株式の売却を要望している。現在、政府は500万株を保有しており、6日終値で1.65兆円になる。

 JTが100%民営化を望むのは、政府保有が義務付けられていることで、ファイナンス面での制約が大きいためだという。国内での数量減が避けられない中で、JTは海外での展開強化を進めている。M&Aを含めて海外大手企業との競争は熾烈になっているものの、政府保有が義務付けられている中では、増資はままならない。

 菅直人政権下では、2分の1の政府保有比率を3分の1に引き下げることが検討されたが、田中執行役員は「3分の1になっても、ファイナンス戦略を考えると制約が出る。3分の1残すことに何の意味もない」と指摘し、あくまで100%民営化を望んでいると繰り返した。

 また、JTによる国産葉たばこの全量買い取り義務付けとの関係について、田中執行役員は「たばこ事業法の改正による法律上の裏付けがなくなっても対応していける。これまで、耕作組合や個別の農家との関係は上手く構築できており、当事者間で対応できる」としている。

     小宮山洋子厚生労働相は5日の会見で、たばこ税を毎年100円ずつ上げ、1箱あたり700円まではたどり着きたいと発言。700円までは税収は減らないとの見通しも示していた。これに対し、安住淳財務相は6日、税制の中で「たばこだけを抜き出して議論することはバランスを欠いている」と全体を踏まえた議論が必要とし、1箱700円という金額については「700円は私の念頭にない」と述べた。

     一方、政府保有株について安住財務相は、東京メトロ株の売却を「重要な選択肢」と指摘。JT株については5日のテレビ番組の中で、NTT(9432.T)株よりJT株を売却の対象として少し検討してもいいかなという気持ち、との述べていた。

     (ロイターニュース 清水 律子;編集 田中 志保)

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